2019 Fiscal Year Annual Research Report
目を起点とした分子ー細胞ー個体リズムの統合解析による環境と生体の調和技術の開発
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17H06262
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大戸 茂弘 九州大学, 薬学研究院, 教授 (00223884)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 生体リズム / 体内時計 / 時計遺伝子 / 環境応答 / システムバイオロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
Per2Lucノックインマウス眼球のPer2転写リズムに及ぼすDrug A の影響について検討した。Per2Lucマウスの眼球を、培養シャーレに培養しBioluminescent法を用いルミサイクルで計測した。Per2ノックインマウス眼球のPer2転写リズムに及ぼすDrug Aの影響を検討した結果、Per2遺伝子発現ピーク時およびトラフ時両時刻において、Drug AはPer2発現リズムを変容させた。 恒暗条件下飼育野生型またはDrug A 受容体欠損マウス眼球における時計遺伝子発現リズムに及ぼすDrug A 受容体の影響について、リアルタイムPCR法を用い測定した。その結果、時計遺伝子Per2、Cry1の発現リズムがDrug A 受容体欠損により変化することが明らかとなった。 c57/BLマウス眼球におけるDrug A 受容体およびOpn4(melanopsin)発現量を解析した。現在、目を介した光刺激による再同調に、網膜に発現するOpn4発現陽性細胞(光感受性網膜神経節細胞(intrinsically photosensitive retinal ganglion cell:ipRGC))が知られている。光は、ipRGCに発現する光受容体Opn4(Gタンパク質共役受容体;GPCR)に作用し、細胞内へのCa2+流入を促進させ、SCNにその刺激を投射する役割を果たす。Drug A受容体作動薬の点眼は光と同じもしくは拮抗するようにSCNの時計遺伝子の発現に影響を及ぼすことから、点眼はipRGCに発現するDrug A 受容体に作用することが明らかになった。しかしipRGCにDrug A 受容体が発現しているか否か不明である。そこでマウスの眼球のDrug A 受容体およびOpn4の発現量を測定した結果、網膜神経節細胞層(ganglion cell layer:GCL)に存在するOpn4発現細胞にDrug A 受容体が発現していることが明らかになった。以上の結果より、Drug A点眼はGCLに発現するipRGCのDrug A 受容体に作用しSCNに発現する時計遺伝子に影響を及ぼしているものと思われる。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)