2018 Fiscal Year Annual Research Report
Precision spectroscopy of cold particles using femto-second optical frequency comb
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17H06603
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
蔡 恩美 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (90801332)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 精密分光 / 光周波数コム / 冷却原子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は固体フェムト秒光周波数コムと原子・分子の冷却・操作技術を組み合わせることで、従来の研究ではなし得なかった超精密分光法を利用し、現代物理学では説明のできない現象-物質・反物質対称性の破れやダークマターなど-を解明できる鍵を見つけることを目標とした。その対象として、まず電子遷移の性質が良く理解されているアルカリ原子気体に着目した。 Cs原子は弱い相互作用によるAtomic parity violationの研究に最もよく研究されている原子である。弱い相互作用によりCs原子の電気双極子禁制遷移がわずかに許容になるが、その測定された遷移強度から求めた弱い相互作用の強さと標準模型から計算した弱い相互作用の強さを比べることで、標準模型を超える物理の検証が可能である。この実験のためにはCs原子の複数の遷移の遷移周波数と強度を精密に測定し、解析する必要がある。 本研究では絶対零度近くまで冷却したCs原子を用意し、その複数の遷移を同時に測定できるセットアップを構築した。このように複数の遷移を同時に測定することで、時間経過やセットアップの相違による系統的な誤差を減らすことができる。必要な遷移に対する複数の外部共振器型半導体レーザーを作製し、一部の遷移の信号を捉えることに成功している。また、本研究室の最先端光周波数コムを用いることでこれらのレーザーの周波数を精密に決めることができる。これらの光源を利用し冷却原子の遷移中心周波数、線幅、スペクトルの形状を今までにない精度で測定できる。今後より精密なデータ取得と解析を経て、標準模型の検証に貢献できると思う。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)