2017 Fiscal Year Annual Research Report
がん免疫療法の免疫関連有害事象に関する新規バイオマーカーについての研究
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17H06810
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野々村 優美 京都大学, 医学研究科, 医員 (50802790)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 抗PD-1抗体 / HLA / HLA-A*26 / 悪性黒色腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度、悪性黒色腫患者のHLA型と抗PD-1抗体による免疫関連有害事象(immune-related adverce event, irAE)との相関、および、患者のHLA型と抗PD-1抗体に対する治療反応性との相関の検討を行いました。前者は有意なデータがいまだ得られていないため、後者の研究の成果を報告させていただきます。 ニボルマブで加療中の悪性黒色腫患者69名に参加いただき、RECIST 1.1に基づき、完全奏効、部分奏効、安定(6ヶ月以上)に相当する患者を治療反応群としました。末梢血より患者のHLA型を解析し、治療反応性に相関があるHLA型を解析しました。その結果、全体では奏効率17%であったのに対し、HLA-A*26を有する患者では奏効率が42%であることがわかりました。HLA-A*26は日本人での保有率が11.5%と頻度が高いものです。海外の過去の報告では、抗PD-1抗体ペンブロリズマブへの治療反応性と患者のHLA型との間に相関は無いとの報告もあり(Rizvi et al., 2015)、われわれの得た結果は日本人に固有のものである可能性があります。今後は、このHLA-A*26がどのように悪性黒色腫患者の腫瘍免疫に関与するのかというメカニズムを解明する事を目指したいと考えています。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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