2018 Fiscal Year Annual Research Report
The roles of institutional investors in capital markets and their impacts on asset prices
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17H07084
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐藤 祐己 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 准教授 (80365478)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 金融資本市場 / 機関投資家 / 資産価格 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究を構成する2つのプロジェクトの成果は、それぞれ以下の通りである。
(a)"Reputation and Liquidity": ファンドマネジャー等のプロの投資家が、マーケットにおける自らのスキルについての評判(reputation)を気にする場合、彼らの取引戦略はどう変化し、その結果資産価格がどのような影響を受けるかを分析する理論モデルを構築した。当初のモデルは1期モデルで、ファンドマネジャーが評判に関心を持つこと自体は外生的に仮定していたが、モデルを2期に拡張することで、マネジャーの評判への関心を内生的に導くことができた。これにより、評判のミクロ的基礎付けを伴う、より深い理論分析が可能になった。複数のセミナーで研究報告し、内外の多くの研究者と意見交換を行った。また、共著者のRaluca Tomaを日本に招聘して研究打ち合わせを行い、論文の構成の大幅な変更や、モデルの細かい設定の変更を行った。これらの成果を反映させ、現在論文を改訂中である。
(b)"Innovation, Delegation, and Asset Price Swings": 真の収益性が投資家にとっては未知である新しい金融商品がマーケットに導入された時、その不確実さを“悪用”する誘因を持つファンドマネジャーとその顧客との間のエージェンシー問題が、どのように資産価格ダイナミクスに影響を与えるかを分析する理論モデルを構築した。特に、どのような仮定の下でエージェンシー問題が発生するか、またそれらの仮定はどのようなミクロ的基礎付けによって正当化されるか等、モデルの基礎を固める作業を重点的に行った。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)