2017 Fiscal Year Annual Research Report
The role of intestinal bacteria for tear secretion
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17H07091
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐野 こころ 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (40804597)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2018-03-31
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Keywords | 涙液分泌 / 腸内細菌 / 環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年ドライアイの患者数は増加傾向で深刻な問題となっており、眼の局所的アプローチだけではなく全身的アプローチが必要であると考えている。腸内細菌は消化管のみならず脳や神経系とも関連していることが多数報告されており、腸内細菌が涙液分泌にも関連しているのではないかと考えた。腸内細菌と涙液分泌の関係性を明らかにするために、C57BL/6マウスを用いて通常飼育、広いケージにおもちゃなどを入れた豊かな環境での飼育を行い、飼育環境の違いによる腸内細菌叢の変化を検討した。さらにこれらのマウスにストレス負荷を行い、涙液分泌量の変化及び腸内細菌叢の変化を検討した。また腸内細菌が涙液分泌量に与える影響を観察するため、C57BL/6マウスに抗生剤を4週間経口投与し、抗生剤を投与したマウスの涙液分泌量の変化及び腸内細菌叢の変化を検討した。これらより、通常飼育と豊かな環境での飼育では腸内細菌叢の構成が異なること、ストレス負荷を行うことで涙液分泌量が減少し、腸内細菌叢の構成が変化すること、マウスを事前に豊かな環境で飼育をしておくことでストレス負荷による涙液分泌量の減少が抑制されることが明らかになった。また、マウスに経口投与する抗生剤の種類によって涙液分泌量が異なること、豊かな環境で飼育することによるストレス負荷に対する涙液分泌量減少の抑制効果が見られないことが明らかになった。これらの結果より、マウスにおいて飼育環境の違いやストレス負荷は腸内細菌叢の構成を変化させる要因となり、腸内細菌叢の構成と涙液分泌量には関連性があることが示唆された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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