2017 Fiscal Year Annual Research Report
BDNFを応用した抗炎症と象牙芽細胞への分化促進作用を有する新規直接覆髄剤の開発
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17H07126
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
平口 尚子 東京歯科大学, 歯学部, レジデント (20804107)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | BDNF |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、本研究の概要について簡単に説明を行う。 一般的に、齲蝕が進行し歯髄炎を生じた場合には抜髄が行われるが、将来的に歯根破折が生じ、抜歯の転帰をたどることも少なくない。歯の喪失はQOLの低下につながることからも歯髄炎を抑制し、可及的に抜髄を避ける治療法の開発は急務である。申請者はこれまでにヒト歯髄細胞において脳由来神経栄養因子(Brain-derived neurotrophic factor; BDNF)が炎症性サイトカインの産生を抑制することを明らかにしてきたが、その詳細なメカニズムは明らかではない。また実際の歯髄炎に対して、BDNFを覆髄剤として応用した報告はない。そこで本研究では、ヒト歯髄細胞にBDNFを作用させた際の抗炎症性反応の機序を解明するとともに、ラットを用いた実験的歯髄炎に対してBDNFを覆髄剤として用い、BDNFの抗炎症性作用と歯髄細胞の象牙芽細胞への分化を評価することで新規直接覆髄剤開発の可能性を検討した。 次に、具体的に行った研究内容について説明する。 本研究では、ヒト歯髄細胞(HP cells)、培地は10%ウシ胎児血清(FBS、100 U/mL ペニシリンーストレプトマイシンを含むDulbecco's Modified Eagle Medium(DMEM)にて培養する。HP cellsの培養など予備実験から始めた。BDNF(50 ng/mL)やPeptidoglycan(PGN)(10 μg/mL)の試薬を用いた反応は、申請者が明らかにしたものと相違なかった。本研究では初年度にヒト歯髄細胞をPGN単独あるいはPGNとBDNFの両方を刺激した際の炎症性サイトカイン発現を検索後、詳細な細胞内シグナル伝達経路を検証した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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