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2017 Fiscal Year Annual Research Report

矯正学的歯の移動時に歯根膜で発現するMMP12による血管新生の制御

Research Project

Project/Area Number 17H07199
Research InstitutionTsurumi University

Principal Investigator

成宮 毅  鶴見大学, 歯学部, 臨床助手 (00803074)

Project Period (FY) 2017-08-25 – 2019-03-31
Keywordsマトリックスメタロプロテアーゼ12 / 血管新生 / 歯の移動
Outline of Annual Research Achievements

本研究は①伸展刺激負荷時の歯根膜線維芽細胞のMMP12発現メカニズムを明らかにする、②歯の移動時に歯根膜組織で発現したMMP12が血管新生に与える影響を明らかにする、③歯の移動時の出芽中の血管内皮細胞の動態を可視化するために出芽中の内皮細胞(Tip細胞およびstalk細胞)のマーカー分子の局在を調べることで歯の移動時の歯根膜組織の血管新生の状態を明らかにするの以上3点を目的とする。
これまでに、24時間持続的伸展刺激負荷を行ったヒト歯根膜繊維芽細胞で、MMP12発現上昇を確認しており、本年度は各シグナル経路関連分子阻害剤を用いて、ERK1/2、p38、MAPKなどの分子が関与している可能性を明らかにした。また過去にIL-1βによりMMP12発現が誘導されることが報告されている。これを踏まえ、リコンビナントIL-1βをヒト歯根膜繊維芽細胞に添加しMMP12の発現が誘導されることを確認しヒト歯根膜繊維芽細胞が発現するMMP12の間接的経路を明らかにした。in vivoの実験系で、MMP12特異的阻害剤であるMMP408を骨膜下に注射し、歯の移動時の歯根膜組織のMMP12活性を抑制することで、造影剤を用いたCT解析により血管数の減少を確認した。これによりMMP12が血管新生に関与している可能性が示唆された。また歯の移動中の歯根膜組織における 血管新生の局在を調べるために、出芽中に認められるtip細胞およびstalk細胞の分子マーカーの局在を観察し、またFITC標識レクチンを用いて通常の管腔構造を有する血管内皮細胞を観察することにより、出芽時の血管内皮細胞の局在を詳細に解析する。本年度はラットを用いた動物実験を行いサンプル回収まで終了した。次年度は解析を行う予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、伸展刺激負荷時に歯根膜繊維芽細胞が発現するMMP12発現メカニズムを明らかにするために、in vitroの実験系で解析を行った。伸展刺激を付与した歯根膜繊維芽細胞に各シグナル経路関連分子阻害剤を添加し、MMP12の発現の変化をmRNA、およびタンパクレベルで検討し、ERK1/2、p38、MAPKなどの分子が関与している可能性を明らかにした。またin vivoの実験系では、MMP12特異的阻害剤であるMMP408を骨膜下に注射することで、歯の移動時の歯根膜組織のMMP12活性を抑制し、造影剤を用いたCT解析により血管数の減少を確認した。これにより、MMP12が血管新生に関与している可能性を明らかにした。

Strategy for Future Research Activity

次年度は、他の経路に関しても阻害剤を用いてMMP12発現上昇との関連を明らかにする。 またMMP12遺伝子のプロモーター領域と細胞シグナル分子の下流にあるAP-1、NF-kBなどの転写因子との結合因子がMMP12遺伝子 のプロモーターに結合するか解析を行う。伸展刺激時に 抗IL-1β抗体を用いて、MMP12の発現制御を検討する。本年度は歯の移動モデルのラットにレクチンを還流しサンプル作製まで終了したため、次年度は血管新生の解析を免疫学的手法を用いて行う。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 特異的MMP12阻害は、矯正学的歯の移動時の牽引側歯根膜における血管新生を抑制する。2017

    • Author(s)
      成宮 毅、和田 悟史、菅崎 弘幸、中村 芳樹
    • Organizer
      第76回日本矯正歯科学会学術大会

URL: 

Published: 2018-12-17  

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