2017 Fiscal Year Annual Research Report
Community Orientation : Development of Education Program and Explore of Influencing Factors
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17H07223
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
田辺 幸子 藤田医科大学, 保健学研究科, 講師 (50329827)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | コミュニティ・オリエンテーション / プライマリヘルスケア / 地域保健活動 / 保健師 / 人材育成 / 教育プログラム / 国際共同研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、多様な保健課題に医療・健康増進の両面から対応するフィジーの保健師が地域の情報を効果的に収集・分析し、分析された情報を活かして活動を行う能力、即ちコミュニティ・オリエンテーションを向上するために教育プログラムを開発・検証することである。教育プログラムは本研究に先立ち開発されたコミュニティ・オリエンテーションを測定する尺度を用いて行う。当初計画に基づき、1)ワーキンググループの結成、2) 教育プログラムに関するニーズ調査、3) 2016年度調査の分析を行った。以下、概略を記述する。 1) フィジー保健省公衆衛生部長、疫学/統計局長、看護部長及び看護管理職、フィジー大学看護学部長等が参加し、教育プログラム検討会を行った。保健省幹部より「多くの海外研究に協力したが教育プログラムとして成果を還元する研究は初めて」との賞賛を得て、研究への協力が了承された。議論の結果、プログラム案が決定された。当初計画では試験運用のためにに保健師のみを対象としたが、保健省の希望から伝達講習をするために指導者も対象とすることとなった。次に、保健省看護部長等からなるワーキンググループが結成され、プログラム試行時の運営実施方法が決定された。教育プログラム案および評価方法について有識者からスーパーバイズを受けた。 2)保健師管理者および現任教育担当官、保健師を対象としたインタビューにより、①現在の現任教育はWHO、JICA等のドナーが主催する生活習慣病等の課題プログラムに関する内容で本研究のようにプログラムを管理する研修は行われていなかったこと、②地域の情報を活用して事業化することについては苦手意識が強い等、本教育プログラムへのニーズが高いことが確認された。また、フィジー大学看護学部においても教育プログラムの導入を希望された。 3)2016年度調査の調査を分析し、結果を学会発表において報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度の計画は記述の通り、1)ワーキンググループの結成、2) 教育プログラムに関するニーズ調査、3) 2016年度調査の分析であった。本研究に関係するフィジー側関係者から研究への理解および協力を得ることができ、上記計画は全て終了することができた。また、有識者の助言も得て実行可能で効果の高い教育プログラムを作成することができた。フィジー大学看護学部長を巻き込んだことにより、現役の保健師のみではなく、看護学生にも波及する可能性も高まった。研究プログラム試行に先立ち、フィジー保健省の倫理審査に時間がかかることが予測されたが、プログラム試行に先立ち検討会を開催したことにより倫理委員長の理解が促進され、遅延することなく審査が終了した。以上より教育プログラムに関する準備が滞りなくすべて整ったことより、本研究はおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に従い、コミュニティ・オリエンテーションを向上させる教育プログラムを実施し、その効果を検討するために、以下の研究の推進方策を進める。 フィジーに渡航し、保健師、指導者を対象として教育プログラムを開催する予定である。教育プログラム前にコミュニティ・オリエンテーションに対する認識・実施の程度について、教育プログラム後には認識の変化について質問紙調査を実施する予定である。影響要因に関しては教育プログラムの中でフォーカスグループディスカッション手法を用いてデータを収集し、分析する予定である。研究で得られた成果を国内外の学会および学術雑誌にて報告する予定である。
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Research Products
(3 results)