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2017 Fiscal Year Annual Research Report

腫瘍関連抗原 EpCAMは重層扁平上皮のタイト結合の形成・機能を制御するか?

Research Project

Project/Area Number 17H07304
Research InstitutionFukuoka Dental College

Principal Investigator

瀬尾 皓  福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (70804037)

Project Period (FY) 2017-08-25 – 2019-03-31
Keywordstight junction / EpCAM / claudin / permeability
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、ケラチノサイトでのタイト結合の形成と細胞間透過性に対するEpCAMの機能を明らかにするために、Crispr/Cas9システムによりEpCAM遺伝子を破壊したケラチノサイトを作成し、申請者らが確立した三次元培養系を使って、重層化の過程におけるタイト結合形成と細胞間透過性の変化を調べることにある。本年度はマウスケラチノサイト細胞株K38において、CRISPR/CAS9を使ってEpCAMの遺伝子を破壊し、細胞株を樹立する計画であった。EpCAM CRISPR/CAS9 KO plasmid (m) (Santa Cruz社, sc-421499)を、UltraCruz Transfection Reagent (Santa Cruz社, sc-395739)を使って、このマウスケラチノサイトに導入して、EpCAM遺伝子の破壊を試みた。KO plasmidを導入後に、細胞を10 cm dishに20個、50個、100個、200個、500個で播種し、single colonyを30個拾った。これらをEpCAM抗体による免疫染色と、Western blottingによりEpCAM蛋白の発現が消失しているクローンを得ようとしたが、効率が悪く、EpCAM破壊細胞が得られなかった。最近、Cas9発現ベクターの代わりにCas9タンパクを細胞に導入するシステムがシグマアルドリッチ社から発売され、この方法を使って、免疫染色とWestern blottingによりEpCAM蛋白の発現が消失するクローンが1つ得られた。現在は、このクローンのゲノムを抽出し、実際にEpCAM遺伝子が破壊されているかを調べている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究計画では、平成29年度はマウスケラチノサイトK38細胞において、EpCAM遺伝子が破壊がされた細胞を樹立することにあった。これまでに、免疫染色とWestern blottingによりEpCAM蛋白の発現が消失するクローンが1つ得られ、現在は、このクローンからゲノムを抽出し、実際にEpCAM遺伝子が破壊されているかを調べている段階であり、研究計画が概ね達成されている。

Strategy for Future Research Activity

本実験で使用するマウスケラチノサイトを、我々の三次元培養法(Seo et al, 2016)で培養すると、気液界面培養開始後2週で十分な厚みの重層構造が形成されることがわかっている。この時、タイト結合本体を形成するclaudin-4, claudin-7が基底層上層のケラチノサイトの細胞膜全体に局在し、EpCAMも同様な局在を示すことを確認している。また、細胞間電気抵抗値が気液界面培養1週で約60Ω·cm2となり、その後3週まで維持されることを確認しており、機能的タイト結合が形成されていると考えられる。
以上のことから、平成29年度に樹立した(現在遺伝子の破壊を確認中)EpCAM遺伝子破壊ケラチノサイトを使って三次元培養し、以下の解析を行い、重層上皮でのEpCAMの働きを明らかにする。①光学顕微鏡および透過型電子顕微鏡による微細形態の解析、②免疫染色による細胞間接着蛋白(claudins, occluding, ZO-1, desmoglein3, E-cadherinなど)の局在の解析、③EZ-Link Sulfo-NHS-Biotin (Thermo Fisher Scientific社)および細胞間電気抵抗値による細胞間透過性の解析。したがって、本年度の研究を推進するにあたっておおきな問題はないと考えている。

  • Research Products

    (3 results)

All 2017

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] マウスケラチノサイトによる非角化および角化重層扁平上皮様構造の形成2017

    • Author(s)
      尾崎 茜,瀬尾 皓,松浦尚志,小島 寛,稲井哲一朗
    • Organizer
      第44回福岡歯科学会総会
  • [Presentation] マウスケラチノサイトにおけるJNK1の解析2017

    • Author(s)
      二階堂美咲,北河憲雄,大谷崇仁,瀬尾 皓,阿南 壽,稲井哲一朗
    • Organizer
      第44回福岡歯科学会総会
  • [Presentation] ビタミンA誘導体による角化抑制の解析2017

    • Author(s)
      宮園祥爾,北河憲雄,大谷崇仁,瀬尾皓,松浦尚志,稲井哲一朗
    • Organizer
      第44回福岡歯科学会総会

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Published: 2018-12-17  

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