2018 Fiscal Year Annual Research Report
大都市工業集積地における企業間関係の変容過程と要因
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17J00346
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
麻生 紘平 筑波大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 香港特別行政区 / 珠江デルタ地域 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度においては,①香港特別行政区における基礎資料の収集ならびに②現地における聞き取り調査③資料分析を行った, ①については, 2018年8~9月にかけて実施した現地調査ならびに12月に実施した現地調査において,現地最大の製造業者組合組織である香港工業総会の会員に関し,工場所在地や営業品目が記された資料である「香港工業総会 会員名録」の1980年~2019年版を複写にて入手した.これにより,製造業者の工場所在地や営業品目に関する約40年分のデータの分析が可能になり,珠江デルタ地域への統合プロセスについて詳細に分析を行うことが可能となった.また,1970年代中盤に九龍半島中部の工業集積地で行われた工場経営の状況に関する調査報告書を複写にて入手し,珠江デルタ地域への生産拠点の統合が行われる以前の香港における製造業者の状況について,経営者属性や労働者属性,企業間ネットワークや取引連関に関する状況が明らかとなった. ②については,①と同様に2018年8~9月にかけて実施した現地調査において,展示会ならびに事業所を訪問し,担当者へのインタビューを通じた聞き取り調査を実施した.聞き取り調査では,香港特別行政区における製造業が珠江デルタ地域に統合される過程下における企業間ネットワークの変容を聞き取った. ③については,①で入手した資料を基に,香港特別行政区における製造業の時代による立地,営業品目の変遷に関する分析を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
統計資料や地図,会員名録等の基礎資料についておおかた入手が完了しており,また展示会等を通じて聞き取り調査を実施し,結果を分析している段階にある.
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Strategy for Future Research Activity |
珠江デルタ地域への統合がさらに進行する状況下において,香港特別行政区製造業の持つ優位性について企業間関係との関連性を交えながらさらなる聞き取り調査の実施や分析を行う予定である.
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Research Products
(1 results)