2019 Fiscal Year Annual Research Report
パルサータイミングアレイによるアクシオンダークマターの分布解析
Project/Area Number |
17J00496
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
加藤 亮 神戸大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 宇宙物理学 / ダークマター / アクシオン / パルサータイミングアレイ / データ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,パルサータイミングアレイという検出器を用いて、アクシオンダークマターの分布を解析することである。平成31年度の研究により、パルサータイミングアレイの感度は、アクシオンダークマターの分布解析を行うのに不十分であることがわかった。そのため、アクシオンダークマターの分布を解析をすることはできなかった。しかし、アクシオンダークマターのエネルギー密度の大きさに、制限を与えることができた。この制限は、先行研究よりも強い制限である。 平成31年度は最終年度であるため、これまでの研究で得られた結果を以下にまとめる。 (1)アクシオンダークマターの解析を行うことができるプログラムを作成した。 (2)アクシオンダークマター由来の信号を棄却できない場合があることがわかった。しかし、ベイズ因子の計算結果と物理的な考察により、木星由来のノイズがアクシオンダークマター由来の信号を模倣していたと結論づけた。 (3)データ解析によって得られたアクシオンダークマター由来の信号振幅の上限が、全てアクシオンダークマターによるものだと仮定することで、アクシオンダークマターのエネルギー密度に上限を与えた。その結果、得られた上限は、予想されるアクシオンダークマターのエネルギー密度より、一桁程度大きいことが明らかになった。このことは、アクシオンダークマターを検出するためには、パルサータイミングアレイの感度の向上が必要であることを意味する。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)