2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J00785
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
星埜 岳 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
|
Keywords | 重み付きルベーグ空間 / ガリレイ変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者の「研究の目的」と「研究実施計画」はクライン・ゴルドン--シュレディンガー方程式系の時間大域解の構成とその種々の解析性について論じる事である。シュレディンガー方程式は解析的平滑化効果がよく知られているが同じ様な枠組みでのクライン・ゴルドン方程式の解析的平滑化効果は期待できない。申請者は研究の準備段階として非線型シュレディンガー方程式の解の解析性に関して考察を行った。当該年度においては「研究の目的」、「研究実施計画」に関連する研究成果としていくつかの論文の掲載が決定している。その中にはいくつかの本質的に新しい発見や先行研究の改善を含んでいる。これによりさらに研究の方向性を細分化し課題を形成することができた。また他の研究者と共同研究を行い研究の幅を広げることができた。さらにそれらとは別に従来の目的の研究の延長として申請者の交付申請書に関連したものとは直接関係ないが数学的な道具立において関連していると考えられる他分野において新しい結果を出すことができた。この結果を論文にまとめて投稿することができた。今後はその他分野と従来の目的の研究分野の関わりをさらに調べて必要に応じて双方を独立に考察したり、その関係性を提示することができる結果が得られればそれらをまとめて発表したいと考えている。またその他にも思わぬ形で数学的な関係性を見いだすことが出来る分野や課題があるかもしれないので注意深く文献を調べたいと思う。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の「研究の目的」、「研究実施計画」に関連する課題においていくつかの査読付き論文が出版または掲載が決定している。特に非線型シュレディンガー方程式の初期値問題において大きな指数重み付きノルムを持つ初期値に対する時間大域解の解析性を発表することが出来た。ここではこれまで誰も示したことがなかった事として実解析性を保持したままでの時間局所解の時間大域的延長法について論じている。さらにそれらに関連した課題について論文にまとめて投稿中である。またそれらの研究で得た知識をもとに他分野の文献を調べることにより関連性を見つけて新しい結果を出すことができそれを投稿中である。したがって当初の計画以上に進んでいると言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
元々の研究計画においてはクライン・ゴルドン--シュレディンガー方程式の解の解析性を考察することにしていたがこれの準備段階に当たるシュレディンガー方程式の研究において思わぬ形で他分野との関わりを見つけたので当面はそのことについて重点的に考えたい。また解の解析性に関しても今後はより一層、他分野との関わりを意識しながら研究を行っていきたい。またその様な関わりを見出したり他分野との有意義な融合を目指すに解の解析性を論じるための論法が見通しよく組み立てられている必要があると考えられるのでその観点からの問題点があればその様な点も含めて改良・改善や新しい成果を構築していきたいと考える。
|
Research Products
(6 results)