2017 Fiscal Year Annual Research Report
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17J00884
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
荻野 崇 名古屋市立大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 神経科学 / 神経化学 / 神経薬理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
脊椎動物の側脳室周囲には成体においても神経幹細胞が存在し、継続的に新生ニューロンを産生している。げっ歯類においては、産生された新生ニューロンは、嗅覚情報の一次制御中枢である嗅球へと供給されて成熟し、匂いの嗅ぎ分けを始めとする嗅覚機能の制御に関与する。一方で、古い嗅球ニューロンは細胞死を起こして失われていることから、嗅球ではニューロンが活発に入れ替わることで嗅覚機能の可塑性に寄与していると考えられる。嗅球ニューロンは感覚入力依存的に同じ場所で再生する。しかし、感覚入力によるニューロン再生の制御において血流が果たす役割は解明されていない。平成29年度は、嗅覚入力刺激による活性化と血流変化を検出し、感覚入力依存的なニューロン再生と血流の間の関係を調べ、さらに血流変化によるニューロン再生への影響を解析することを目的とした。 生体イメージングを用いて脳内の観察箇所で神経活動を検出するための技術を導入し、感覚入力時の嗅球における活性化を検出した。さらに感覚入力後の嗅球における血流変化と新生ニューロンの再生を生体イメージング技術によって記録し、それらの関係を解析した。また、嗅球のニューロン再生における血流の役割を解明するために、生きたマウスの嗅球で血流を調節するための方法を検討した。成体脳ニューロン新生における血流の役割を解明することによって、ニューロン新生との密接な関わりが報告されている血管の役割を新たな視点で捉えることができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は当初の計画通りに研究を進めることができた。神経活動を検出するための技術を導入することで、ニューロン再生と血流の関係を調べるための研究に取り組んだ。また、平成30年度行う予定であった血流によるニューロン再生制御における分子メカニズムの解析にも着手した。
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Strategy for Future Research Activity |
ニューロン再生における血流の役割を調べるために、血流を調節した時のニューロン再生の変化について調べることを計画している。血流によるニューロン再生制御の分子メカニズムを解析し、ニューロン再生が生じる血管の種類について調べる予定である。
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Research Products
(3 results)