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2017 Fiscal Year Annual Research Report

カテプシンEならびに骨関連TNFスーパファミリーの 脳炎症における役割の解析

Research Project

Project/Area Number 17J01085
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

原田 ゆか  九州大学, 大学院歯学府, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2017-04-26 – 2019-03-31
KeywordsカテプシンE / EAE / 好中球 / 神経障害性疼痛 / TLR4
Outline of Annual Research Achievements

カテプシンE(CatE)ならびに骨関連TNFスーパファミリーの中枢神経系での炎症反応との関連を検討するために中枢神経炎症を引き起こす多発性硬化症のマウス疾患モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)をC57BL/6マウス野生型及びCatE欠損マウスにて作製した。その結果、野生型EAEマウスは運動障害を発症する以前の初期段階で神経障害性疼痛を引き起こしており、CatE欠損型では抑制されることが分かった。
この時EAEの中枢神経系で見られるT細胞ではなく好中球が脊髄後根神経節(DRG)に集積していたため、好中球と疼痛との関係性に着目した。単離した好中球をEAEの自己抗原である髄鞘タンパク量の一種であるMOGで刺激し野生型DRGに投与すると疼痛が生じ、CatE欠損型好中球を投与すると疼痛が抑えられたため、好中球の疼痛誘発は部位特異的であり好中球中のCatEが関与していることが示唆された。DRGではT細胞エラスターゼが疼痛誘発することが既知であるため、好中球エラスターゼ阻害剤シベレスタットとMOG刺激好中球同時投与を行ったところ疼痛は緩和され、MOG刺激好中球でエラスターゼ活性の上昇が確認された。またエラスターゼはDRG細胞表面のPAR2レセプターを活性化して疼痛シグナルを引き起こすことがPAR2 siRNAノックダウン実験によって明らかとなった。
好中球はTLR4を介した刺激でエラスターゼの発現量が増加するが、TLR4の内部ドメイン及び外部ドメインを阻害剤投与で抑えるとCatEの発現量が有意に減少した。したがってMOGがTLR4に直接結合して刺激を行っている可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

当初野生型とCatE欠損マウスとの間の差異に関して解析を進めていたが、今まで明らかにされていなかったMOGが直接免疫機構を活性化して自己の組織に対する障害を引き起こす可能性が見いだされたため。今後より詳細な解析を行っていくよう予定している。

Strategy for Future Research Activity

今後はまずCatEとNEの具体的な関係性について検討する予定としている。NEはプロ体として産生されアズール顆粒に輸送、刺激するとシグナルペプチドが切断されて成熟型として酵素活性を表すようになる。シグナルペプチドの切断部位はCatEが切断しやすい配列であることが報告されているため、CatEの存在によってNEが活性化されるか蛍光基質を用いて測定を行う。またMOGがTLR4及びMD2のリガンドであるか更なる解析を行うために、HEK293細胞にトランスフェクションを行い得られたTLR4、MD2の過剰発現細胞をFITC-MOG存在下にて培養し、蛍光強度を顕微鏡下とFACSにて評価する。

URL: 

Published: 2018-12-17  

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