2017 Fiscal Year Annual Research Report
温和なN-シリルケテンイミン発生法に基づく多重ヘテロ置換芳香族アミン類の合成
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17J01099
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
阿部 泰樹 北海道大学, 大学院総合化学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | N-シリルケテンイミン / 芳香族アミン / ニトリル / 環化反応 / 新規反応開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画申請時までに、オルト-ビニルベンジルシアニド誘導体をシリルトリフルイミド・三級アミンと処理することで環化反応と芳香化が進行し、芳香族アミンが合成可能であることを見出していた。本研究は、上記の手法を多重ヘテロ置換芳香族アミン類の効率的合成法へ発展させることを目的としている。本年度は、以下の研究成果が得られた。 芳香族アミン合成反応において、ヘテロ置換度の高い環化前駆体を入手することを目的として、シアノ基のα位における修飾法のモデル検討を行い、新規ヘテロ官能基化反応を開発した。すなわち、アルカンニトリルとヘテロ求電子剤をシリルトリフルイミド・三級アミンと処理すると、α-クロロ化やα-フェニルチオ化が進行することを明らかにした。本反応は系中でニトリルから生じたN-シリルケテンイミンの求核置換反応を経て進行すると推定される。また本手法は強塩基を用いない温和な条件下で進行するため、塩基性条件で行う既存のα-ヘテロ官能基化反応と比較し官能基許容性に優れた手法として期待できる。 次に、芳香族アミン合成反応の機構解明を目的とし、ニトリル誘導体とオレフィンの分子内反応による炭素環形成法の検討に取り組んだ。その結果、メタンスルホン酸やルイス酸と処理することでシアノプリンス型反応が円滑に進行し、環状イミンを与えることを見出した。さらに、本手法が環上四級炭素の構築を伴う炭素環形成にも適用可能であることを明らかにした。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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