2018 Fiscal Year Annual Research Report
透視技術を核としたセメント系材料におけるリバースエンジニアリングへの展開
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17J01145
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高橋 駿人 北海道大学, 大学院工学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 非破壊CT-XRD連成法 / セメント系材料 / 変質 / ひび割れ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、最先端の透視技術である非破壊CT-XRD連成法を用いて、高温および水の作用を受けた場合のセメント系材料の劣化メカニズムを微視的観点から解明した。水セメント比0.6のセメントペーストを作製し、養生後に促進中性化試験を行った。これは供用期間の長いコンクリート構造物を模擬するためである。その後、上述と同様の加熱試験を行った後に測定を行い、純水浸漬試験を行ったものを測定した。CT断面画像から供試体外縁部から溶脱する様子が見られたが、600℃、800℃では特にセメントペースト部が疎になっている様子が見られ、X線の線吸収係数のヒストグラムからも明らかであった。閾値を設定して画像解析を行ったところ、400℃で一番高い溶脱抵抗性が見られた。また600℃、800℃ではC-S-Hが溶脱することが示唆された。その後、隅角部から中央部へ等間隔な4点を関心領域に設定し、XRD測定を行ったところ、非加熱では浸漬前後でPortlanditeの消失が見られたが、200℃、400℃では浸漬前後ではPortlanditeのピークの残存が見られたため、CT画像解析の結果を裏付けているといえる。また800℃においては浸漬前ではAliteやBeliteなどのセメントクリンカー由来の鉱物が見られた。これは加熱によりC-S-Hが分解したためと考えられる。浸漬後では外縁部ではほとんどピークが見られなかったのに対し、中心部ではPortlanditeのピークが見られた。これはセメントクリンカーが水の作用を受けて再水和してPortlanditeが生成し、その後外縁部では溶脱が進行したことが考えられる。また骨材種の異なるモルタルを作製して、高温履歴を与え測定を行った。画像解析により骨材やひび割れの抽出を行い、画像内部のイメージングやひび割れ幅の定量化が可能となった。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)