2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J01169
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
品川 和雅 東京工業大学, 情報理工学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 暗号理論 / 秘密計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、秘密計算プロトコルに関する以下の研究を行った。 一つ目は、正三角形カードという新しいカードを用いて、三値の計算を効率的に実現する方法を開発したことである。特に、三対三のマッチング計算を効率的に実現できることを明らかにした。この成果は、国際会議FUN2018で発表した。 二つ目は、不可視インクを用いた正多角形ベースのカードベース暗号を新たに提案したことである。これによって、正多角形ベースの計算の長所である加減算を効率的にしたまま、従来では計算が難しかった述語計算などを効率的に計算できるようになった。この成果は、国内会議CSS2018で発表した。また、国際会議TAMC2019に採録された。 三つ目は、マカロというパズルの解を知っていることに対するゼロ知識証明プロトコルを構成したことである。この成果は国際会議SSS2018で発表した。 四つ目は、六枚カードトリックという新しい巡回シャッフルのみを1回用いるプロトコルを構成した。この成果は国際会議ICISC2018で発表した。 五つ目は、秘匿互換ベースの暗号プロトコルという新しいフレームワークを提案した。これを用いると、秘匿置換ベースの暗号プロトコルを効率的に見通しよく構成することができることが分かった。一般的な結果として、2n+7枚のカードで任意の関数を計算するプロトコルを得ることができた。また、さまざまな関数に対する効率的なプロトコルも構成した。この成果は国内会議SCIS2019で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
秘密計算プロトコルの構成に関するさまざまな知見を得られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も継続的に秘密計算プロトコルに関する研究を行っていく。
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