2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J01263
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
戍亥 隆恭 東京理科大学, 理学部第一部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | シュレディンガー方程式 / 群不変 / 大域ダイナミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、非線形分散型波動方程式に対する解の大域挙動の分類を明らかにする目的で、初期値が対称性を持つ場合の解の大域挙動の分類に取り組んだ。特に本研究では、質量優臨界かつエネルギー劣臨界な冪乗型非線形項を持つ非線形シュレディンガー方程式について考察した。昨年度までの研究において、有限回転群の作用について初期値が不変な場合を考察した。この研究では、対称性を考慮した最小エネルギーよりも初期値のエネルギーが小さい場合に、解が散乱するか爆発(無限時間爆発も含む)するかのいづれかになること、またそのいづれになるかは初期値における或る汎関数の符号によって定まることを明らかにした。また有限回転群以外の場合として、無限回転群ではあるがその作用で不変な関数空間に関するソボレフの埋め込みがコンパクトとなるような場合にも、解の大域挙動を上記のように分類することに成功した。 本年度はこれらの研究を拡張して、それらの間(有限回転群と埋め込みがコンパクトとなる無限回転群の間)を補間するような状況について考察した。すなわち、d次元ユークリッド空間における回転群で、k次元については有限で残りのd-k次元においては埋め込みがコンパクトであるような無限回転群の場合に、解の大域挙動の分類に成功した。具体的には、対称性を考慮した最小エネルギーよりも初期値のエネルギーが小さい場合に、解が散乱するか爆発(無限時間爆発も含む)するかのいづれかになり、それは初期時刻の汎関数の正負によって定まることを示した。これにより以前の結果では扱えなかった2次元空間上の渦解を3次元に埋め込んだような状況も扱うことができるようになった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(1 results)