2018 Fiscal Year Annual Research Report
がん精巣抗原遺伝子群のがん細胞と生殖細胞における共通発現の意義の解明
Project/Area Number |
17J02028
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 七菜 東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
|
Keywords | がん精巣抗原遺伝子 / がん細胞 / 生殖細胞 / in vivo knockdown / 精子形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
生殖細胞は、次世代の個体を生み出すことのできる細胞であり、また、がん細胞は、無限増殖能や転移能を持つ特殊な細胞である。これら2種類の細胞に共通して高発現が見られる遺伝子が存在し、それらはがん精巣抗原(CTA)遺伝子と呼ばれている。CTAはヒトで同定されたが、ヒトの生殖細胞の解析は困難であるため、その機能や存在意義は明らかになっていない。そこで、本研究ではCTA遺伝子の発現制御機構と生理的機能を明らかにすることから、これらが生殖細胞とがん細胞に共通して発現する意義の解明を目指した。同定したマウスのCTA遺伝子(87遺伝子)から,がん細胞において細胞増殖に関わる遺伝子をスクリーニングしたところ,Tekt5ががん細胞において細胞増殖や生存に大きく機能していることが明らかになった。Tekt5はがん細胞において,チューブリンのアセチル化修飾酵素であるHDAC6の発現を制御することによって,チューブリンの安定化に関わり,安定した細胞周期を維持することに機能していることが示唆された。また,生殖細胞での機能を明らかにするため,精細管に直接siRNAをインジェクションし,生殖細胞にてTekt5の機能低下(Tekt5 KD)を行った。その結果,Tekt5 KD精巣では精子細胞への分化が抑制されている可能性が示された.生殖細胞においても,Tekt5がチューブリンの安定化に関わり,精子の形態形成に関与していると考えられた.本研究では,CTA遺伝子の生殖細胞とがん細胞における解析を行い,生殖細胞とがん細胞での機能の共通点や相違点について検討した。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|