2019 Fiscal Year Annual Research Report
架線フリー化に向けた鉄道用超電導ワイヤレス電力伝送への挑戦
| Project/Area Number |
17J02242
|
|---|
| Research Institution | Tohoku University |
|---|
Principal Investigator |
井上 良太 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
|
| Keywords | 非接触給電 / 鉄道用非接触給電システム / 高温超電導コイル / HTSコイル / 交流損失 / 電力伝送効率 / 冷凍機動力 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
近年，地球温暖化の影響から，鉄道網において，化石燃料を用いた気動車を電気駆動である蓄電池車両へと置き換えることが求められている。しかし，蓄電池車両は，各駅での急速充電が求められるため，架線とパンタグラフの間で発熱し，架線が破断するといった問題を抱えている。そこで，これらの問題点を解決する方法として，高温超電導（HTS）コイルを用いた鉄道用非接触給電システムが期待されている。昨年度までに，最適化されていないHTSコイルを鉄道用非接触給電システムに適用したところ，HTSコイルの交流損失が大きく，HTSコイルを冷却するための冷凍機動力が増大し，従来の銅コイルを用いた鉄道用非接触給電システムの電力伝送効率よりも低くなることが確認された。そこで，本年度では，鉄道用非接触給電システムに適した低損失なHTSコイルの形状について実験および電磁界解析から検討し，その有効性について明確にした。また，低損失なHTSコイルを用いた鉄道用非接触給電システムのミニモデルである1 kW級非接触給電システムを構築し，電力伝送特性の明確化を行った。これらの結果より，昨年度までの課題であった，HTSコイルの交流損失や冷凍機動力の低損失化を達成し，冷凍機動力を含めてもHTSコイルを用いた鉄道用非接触給電システムが，銅コイルを用いた鉄道用非接触給電システムよりも高効率伝送が可能であることを明らかにした。また，HTSコイルを用いた実規模級鉄道用非接触給電システムの概念設計を行い，高効率かつ急速充電できる鉄道用非接触給電システムの実現が可能であることを明らかにした。
|
| Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
| Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
