2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J03401
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
佐草 智久 立命館大学, 先端総合学術研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 家政婦 / メイド / 身のまわりの世話 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、①前年度末に開始した家政婦紹介所の聞き取り調査を継続、②これまで行ってきた調査の成果発表を中心に行った。 ①家政婦紹介所の聞き取り調査…今年度は大阪府内1ヶ所、京都市内5ヶ所、京都府北部1ヶ所、神奈川県内3ヶ所の家政婦紹介所、および関連団体2団体に聞き取り調査を実施した。その結果、地方によっては勿論のこと、同一地方でも都市部と地方によって昨今の家政婦紹介所の経営基盤やエリアの違い、それに伴う家政婦紹介所の抱える課題などが大きく異なることが明らかになった。都市部では比較的在宅派遣の割合も高く、現在でも富裕層を中心に在宅派遣のニーズがある。しかしながら、全国的には病院の付添の割合が高い。なかでも沖縄では、旧来より病院付添の割合が9割強と非常に高かった。そのため、1996年に病院付添が廃止になると、急速に家政婦紹介所は顧客が減少、経営難に陥ったのだった。このように、地域間でも実態に差異が大きく、多様性が見られた。 ②本土復帰前沖縄のメイドについて…2017年3月末に予備的調査として、沖縄県沖縄市内全34自治会に調査を依頼し、同会経由でメイド経験者13人にインタビュー調査を実施した。今年度はこのインタビュー調査の結果を分析し、一言で「メイド」と言っても兵舎内で一般兵を相手にしていた「兵舎メイド」と将校向けの家庭用住宅で働いていた「家庭メイド」がおり、両者ではその労動実体が全く異なっていたこと。「兵舎メイド」と「家庭メイド」におけるその後のライフコースの差異…メイドの職を辞した後の両者のライフコースが大きく異なり、後者の多くはその後も軍作業員を続けていたものの、前者にそのような者は一部を除き殆どいなかった。そしてその背景には、両者における語学力(英語)の差が大きく影響していたことの2点について明らかにした。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)