2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J03508
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
勝又 裕斗 学習院大学, 法学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 選挙制度 / 政治学方法論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,選挙制度のメカニズムを理論的・実証的に分析し,選挙制度が政治・経済・社会にあたえる影響を明らかにすることを主要な目標としている。さらに,より広い視点として民主制自体がどのように機能しているのか,ということを研究している。 本年度は,1925年から1993年の衆議院議員総選挙で用いられ,また,現在まで参議院議員通常選挙,都道府県議会議員選挙,および,市区町村議会議員選挙で用いられてきている中選挙区制における選挙競争についての理論的・実証的な研究を行った。また,この研究を発展させ,中規模の選挙区定数を用いた比例代表制における選挙競争についての理論的・実証的な研究に着手した。この研究においてはこれまでの研究では指摘されてこなかった新たな戦略投票がこれらの選挙制度のもとで行われる可能性があることを明らかにしている。この研究成果の一部は研究会において研究報告を行った。 また,民主制の分析において必要となる新しい方法論の開発とその実際の政治過程に対する応用研究を行った。そのうちの1つは,近年の政治学方法論・エコノメトリクス・機械学習の分野で注目されている,処置効果の異質性に関する研究である。この研究では統計モデルの開発,コンピュータシミュレーションによる評価,オリジナルのインターネット調査における回答データへの応用を終え,論文の執筆を行っている。この研究は国際学会での報告に応募し,受理されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
選挙制度のメカニズムについての研究では理論的な分析から興味深い知見が得られており,研究報告も行っている。他方で実際の選挙データ,サーベイ調査データを用いた分析はまだ最終段階まで到達していない。これは在外研究を行っているためにデータのクリーニングを行ってもらうリサーチアシスタントを確保し,監督することが困難なためである。 政治学方法論の研究は在外研究の成果として非常に速いペースで進んでおり,全体として本研究課題はおおむね順調に進展していると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
政治学方法論の研究を進め,また理論的・実証的な選挙制度の分析を進めるために,引き続き在外研究を行っていく。また,現在までに得られている研究成果を国内学会および国際学会において報告し,フィードバックを得ることで研究を進展させる方向性をあらためて検討していく。現在,国際学会における研究報告を複数応募し,複数受理されている。
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Research Products
(2 results)