2018 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンフリーアンモニア燃焼の基礎特性解明と実燃焼器への展開
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17J03791
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
市川 昌紀 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | アンモニア / 水素 / カーボンフリー / 乱流燃焼 / レーザ計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究において,アンモニア/水素乱流予混合火炎のOH-PLIFにおける蛍光強度分布に明確な濃淡が生じることがわかった.そこで本年度は,多化学種をターゲットとしたPLIFにより,アンモニア/水素/空気乱流予混合火炎の火炎構造に関して詳細に検討した. 乱流火炎面の凹凸に伴うOH-PLIFの蛍光強度の濃淡は,水素の選択拡散に伴う局所当量比の変化および初期反応進行時にOHラジカルを大量に消費するアンモニアの反応機構の相互作用によって生じると考えられる.詳細反応機構を用いた数値計算により,当量比が化学量論混合比を超えて増加する,もしくは火炎面が正の伸長を受けることによって,OHおよびNOラジカル濃度が急速に低下し,NHラジカル濃度は増加することが明らかとなった.これは上述の水素の選択拡散の影響から予想される変化と一致した. さらに水素の選択拡散による火炎構造への影響を実験的に明らかにするために,NOおよびNH-PLIFによる観察を行った.この結果,NOラジカルの蛍光強度は,乱流火炎面の凹凸に対してOHラジカルと同様の変化を示したのに対し,NHラジカルの蛍光強度は乱流火炎面の凹凸に対してあまり変化しないことが明らかとなった.これは上述の数値計算による結果と一致した. また,メタン/水素予混合火炎に関しても同様の検討を行い,メタン/水素予混合火炎の場合は上述の蛍光強度の濃淡が生じづらいことが明らかとなった.これは,メタンの初期反応がアンモニアと異なりHラジカルによっても進行可能であること,OHラジカルを大量に消費するプロセスにおいても同量のOHラジカルが即座に供給されるため,OHラジカルが減少しづらいためである. 本年度の成果は燃料としてのアンモニアの特異性を明らかにしたものであり,学術的価値に富むものであると考える.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)