2019 Fiscal Year Annual Research Report
国際移動のなかの「からゆきさん」――日本の開国から戦間期にかけての通時的分析
Project/Area Number |
17J03823
|
Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
嶽本 新奈 明治学院大学, 社会学部, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
|
Keywords | ジェンダー / 移動 / 権力 / 性売買 / からゆきさん / 再生産 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度にあたる2019年度の成果は、調査地である長崎での資料の収集に目処がついたことと、加えて、昭和時代に録音された音声データの文字起こしだといえる。長崎の地域新聞の収集は情報を絞っても収集する予定の期間が長かったため、膨大な量になってしまいかなりの時間を費やすことになってしまった。また、音声データは音源が劣化したテープだったためこれまでかなり音質が悪かったのだが、長崎の地元の方の協力で音質をクリアにしていただき、さらに、録音された強い島原のアクセントや固有名詞などの読解にも力を貸していただいた。加えて、こちらも熊本の方の協力を得た上で、長時間の音声データの粗方の文字起こしを終えることができた。内容の精査と実証は今後の課題となるが、まずは文字記録として残すことができたことは大きな前進だといえるだろう。 NHK-WORLDの「からゆきさん」の取材協力をした際に、取材班と天草に同行し、「からゆきさん」に所縁のある方のインタビューを行った。飛行機の時間の関係で短いインタビュー時間となってしまい再会を約していたが、折からのCOVID-19の流行によって高齢であるその方へのインタビューは今もまだ中断されたままである。 同様の理由で、上記で述べた音声データの裏付けのために海外調査を予定していたが、それもとりやめることを余儀なくされてしまった。手元にある資料やインタビュー記録で研究を進めねばならないことは当然であるが、どうしても限界があるため早い収束を望んでいる。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)