2017 Fiscal Year Annual Research Report
シートキャビテーションの初生の微視的過程の解明とモデリング
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17J04154
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鶴 若菜 九州大学, 工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | キャビテーション / 初生 / 気泡核 / 均質媒体モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
キャビテーション流れの数値解析において,均質媒体モデルをはじめとするほとんどのモデルに共通した課題であるシートキャビテーション初生に対し,産業・工業分野に適用可能な手法による再現精度の向上を目的とする.本研究では,キャビテーション初生において最重要因子である気泡核に着目し,実験および数値解析を行った. 単独翼周りのキャビテーション流れを対象とした実験により,翼面上の境界層特性によって気泡核数密度および溶存空気量のキャビテーション初生,様相などに及ぼす影響が異なることを明らかにした.さらに,実験と同様の翼形周りの流れを対象に,実験で得られた気泡核数密度を適用した均質媒体モデルによる検証を行った.この結果,実験により得られた気泡核数密度を用いた場合,キャビティの前縁が実験結果により近くなることを示し,モデルパラメータである気泡核数密度の取り扱いにより,均質媒体モデルでキャビティ前縁位置の予測精度を向上し得ることを示した. また,二次元縮小拡大流路内の流れを対象とし,シートキャビテーション初生過程の詳細な観察を行い,主流中の気泡核が気液間のすべり速度をもち喉部近傍で壁面に近づき,気泡核の一部がシートキャビテーションを形成する過程を確認した.加えて,One-Way Euler-Lagrange法による気泡核の追跡を行い,気液間すべり速度および気液間のすべりによる気泡核数密度の空間分布を得た.この結果を適用した均質媒体モデルによるキャビテーション流れのCFD解析を行い,気泡核数密度の空間分布および気液間すべり速度がキャビテーションの初生に及ぼす影響について検討し,シートキャビテーションの初生に対する気液間すべり速度の適切なモデリングの必要性を示した.また,実際の現象を適切に取り入れたモデル化を行うことで,均質媒体モデルによるシートキャビテーションの再現精度をさらに向上し得ることを示した.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(8 results)