2019 Fiscal Year Annual Research Report
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17J04270
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
百合草 寿哉 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 団代数 / gentle代数 / tame代数 / gベクトル / g扇 / 散乱図形 |
Outline of Annual Research Achievements |
団代数は団変数と呼ばれる生成元と関係式を持った可換代数であり、団代数の理論は現在様々な分野に応用されている。特に多元環の表現論とは深い繋がりがあり、団代数の理論を、団変数を直既約2項前準傾複体、団(ある種の団代数の組)を2項準傾複体(以下、2項を省略)に変換して議論可能である。 本年度は主に、直既約前準傾複体/準傾複体の不変量であるgベクトル/gベクトル錐の研究を行った。gベクトルはユークリッド空間上のベクトルであり、準傾複体の直既約因子のgベクトルによって張られる錐を、その準傾複体のgベクトル錐と呼ぶ。全ての準傾複体のgベクトル錐によりユークリッド空間上の扇(g扇)が与えられ、単体的扇になることが知られている。研究者は昨年、点付き曲面に対応する団代数/ヤコビ代数の場合に、g扇の幾何的実現がユークリッド空間上稠密であることを示した。この証明の主な道具は、gベクトルの幾何的実現とデーンツイストによる漸近的挙動である。青木氏との共同研究で、同様の手法を用いることでgentle代数に対し同様の主張を与えた。さらにPlamondon氏との共同研究で、デーンツイストに対応するような圏論的操作を与えgベクトルの漸近的挙動を考えることで、tame代数に対し同様の主張を与えた。これにより、2つの例外型を除き、g扇の幾何的実現が稠密となる団代数の分類が与えられる。この新たな団代数のクラスは良い性質を持つことが期待される。1つの重要な性質/応用として、団代数から得られる散乱図形と呼ばれる対象と、対応するヤコビ代数の安定性から得られる散乱図形が一致する。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)