2018 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性腸疾患における3型自然リンパ球と樹状細胞の機能解明
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17J04280
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅野 達雄 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 自然リンパ球 / 炎症性腸疾患 / 樹状細胞 / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
ILC3特異的にDll1を欠損している遺伝子改変マウスとしてRORγt Cre Dll1 floxed マウスを使用し解析した。遺伝子改変マウスと野生型マウスとの間に有意な差を認めなかったため、トランスクリプトーム解析などコストが大きい実験は見合わせることにした。並行して行っていた実験系でILC3特異的に遺伝子Xを欠損しているマウスにおいて、今回注目しているDll1の発現が低下していることが判明した。Dll1のみならずLTi細胞に特異的な他のタンパク質の発現も低下しており、Xを介したシグナルがLTi細胞特異的なタンパク質の発現に必須であることが予測された。そこで研究対象となるマウスをILC3特異的X欠損マウスとし、LTi細胞の分化や機能について腸管に限定せずに考えた。ILC3特異的X欠損マウスについては腸間膜リンパ節のLTi細胞に対してRNA-seq解析を実施し、LTi細胞に特異的な遺伝子の発現の低下を認めた。発現低下を認める遺伝子のうち、発現量が比較的高く、かつ低下率が高い転写因子Aに注目した。この転写因子AがLTi細胞のマスター転写因子である可能性を期待し、転写因子Aのノックアウトマウスを作製し解析した。結果は残念ながらLTi細胞に発現している機能性分子の発現低下は認めず、LTi細胞の分化に必要な転写因子ではないという結論に至った。ILC3におけるXの役割の深い理解のためにXのリガンドであるYについても研究する必要があった。Yは膜結合型と可溶型の両方の活性型を持つが、それぞれの役割を検索する必要があったため可溶型Yを選択的に欠損しているマウスを新たに作製した。この新たに作製した可溶型Y欠損マウスは定常状態では検索する限りでは野生型と差がなかったが、興味深いことに、がんの骨転移においては病態の悪化を抑制するという結果が得られた。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)