2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on Development of Statistics Curriculum in School Mathematics
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17J04359
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大谷 洋貴 広島大学, 教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 統計教育 / 数学教育 / カリキュラム |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は,今日そして将来の社会に求められる統計に関する資質・能力の育成を目的とした学校数学の新たな統計カリキュラムを開発することである。そのために,本年度では,統計教育の中心的な研究主題の1つであり,統計的リテラシーの中核をなす統計的推測スキルの育成に焦点を当て,本研究を進めた。 現行の統計カリキュラムは能力育成を軸とする能力ベースカリキュラムではなく,統計的内容の系統的展開に依拠した内容ベースのそれである。系統的な能力育成が現行の内容ベースで可能なのであれば,能力ベースを開発する必要はないが,その必要性は理念的に語られているきらいがある。そこでまず,必要性を主張するために,先行研究に基づいて統計的推測スキルが望ましい状態に至るまでの段階的な発達過程を構築し,内容ベースカリキュラムではそのスキルが段階的に育まれないことを指摘した。この研究成果は,全国数学教育学会『数学教育学研究』第23巻第2号に掲載されている。 次に,統計的推測スキルを育成する能力ベースカリキュラムを開発するための作業課題の導出に関して,次のような手続きで研究を進めた。まず,統計教育ならびに資質・能力育成について先進的に取り組んでいるニュージーランドの「数学と統計」カリキュラムとその教科書を分析することを通して,能力ベース統計カリキュラムの特徴を明らかにし,その開発方法を検討した。この研究成果は,公益財団法人教科書研究センターの研究紀要に掲載予定である。 さらに,先行研究で着目されている開発方法論であるカリキュラムマネジメント論と逆向き設計論を批判的に考察することを通して,能力ベースカリキュラム開発のために必要な4つの作業課題を明確にした。この研究成果は,全国数学教育学会『数学教育学研究』第24巻第1号に掲載されている。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(12 results)