2018 Fiscal Year Annual Research Report
Luminosity Increase in Laser-Compton Scattering by Crab Crossing Method
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17J04371
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小柴 裕也 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | レーザーコンプトン散乱 / X線 / 薄ディスク / 再生増幅器 / 量子ビーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は電子ビームとレーザーの衝突であるレーザーコンプトン散乱(LCS)においてクラブ衝突と呼ばれる衝突手法を導入することで、衝突角に開きがあってもルミノシティを補償し、生成X線の増大を図り、小型高輝度LCS-X線源の実現へ向けた要素技術を開発する新奇な研究である。クラブ衝突では電子ビームに傾きを付与することで擬似的な正面衝突を実現しルミノシティを補償する。高強度・超短パルスなレーザーとして薄ディスク媒質を用いた再生増幅器を構築してきた。今年度においてはチャープパルス増幅の最終段階として透過型回折格子対を用いたパルス圧縮器を設置し、約1ピコ秒のパルス幅の実現に成功した。空間的なサイズとしては27マイクロメートルまで絞ることができており、高品質なレーザー生成ができている裏付けである。またLCS実験のための真空チャンバーを設計、開発した。ビーム収束用の磁気レンズから衝突点までの距離をなるべく離さないためにコンパクトなものにしつつ、30度、45度、90度の3つの衝突角で実験を実施できるものを作成できた。これらの開発を経て、クラブ衝突によるルミノシティ増大を実証すべくLCS実験を実施した。電子ビームはSバンド1.6セルのフォトカソードRFガンで生成し、衝突用レーザーは45度で入射させ、LCS実験を行った。電子ビームとレーザーの相対的なタイミングを走査することでLCS-X線のピークを取得することに成功した。レーザーを水平方向、鉛直方向に走査することでもピークを確認できている。しかしながらこの度の試験では、クラブ衝突の優位性を見出すことはできなかった。レーザーと加速器を想定通りに同期させられず、安定したレーザー供給ができていないためである。今後はレーザーシステムのアップグレードとしてリング型の共振器を持つ再生増幅器開発を行い、クラブ衝突LCSの実証へとつなげていく予定である。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)