2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J05135
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
冨岡 孝太 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 宇宙機熱制御 / 熱制御材料 / 熱物性 / 誘電体多層膜 / 熱光学特性 / 電波透過特性 / 遺伝的アルゴリズム / 保護熱板法 |
Outline of Annual Research Achievements |
厳しい熱環境で搭載機器を許容温度範囲に収めるためには,高機能な表面熱制御材料の開発が必要となる.しかし,従来の熱制御材料は太陽光吸収率と放射率が固定されており,自由に熱光学特性を選択することは出来ない.加えて,金属を用いていることから,アンテナ等の電波通過面への設置は不可能であった.そこで本研究では,電波透過性を備え,任意に太陽光吸収率と放射率が選択できる,新しい宇宙用熱制御材料Controlled Optical Surface Film (COSF) の開発を行っている. 本年度は,電波透過型排熱材についてCOSF4-REを試作し,電波透過型断熱材については,新たに保護熱板法における補正法を提案し,熱伝導率測定の精度向上を試みた.以下に具体的内容を記す. 1. 電波透過型排熱材では太陽光吸収率の改善を目的として,Si薄膜の光学定数測定を新たに行い,GA(Genetic Algorithm)によってCOSF4-REを設計,評価した.COSF4-REは太陽光吸収率0.05(設計値0.05),垂直放射率0.77(設計値0.80)を示し,従来の金属を使った排熱材と比べて高機能な材料を開発することが出来た. 2. 宇宙用断熱材の有効熱伝導率は極めて小さく,特に小型試料の測定では,試料内部に流れる熱量が極めて小さいため,熱損失の影響が相対的に増す.本研究では,保護熱板法における試験体温度差を利用することにより,熱損失量について評価を行い,熱伝導率の測定精度向上を試みた.新補正法によって,前年度提案したRT-MLI(Radiowave Transmissive Multilayer Insulation)は,アルミフィルムを使用したPF-MLI(Polyimide Foam Multilayer Insulation)と同等の断熱性能を示した.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)