2017 Fiscal Year Annual Research Report
社会基盤金属素材の水平リサイクルに向けたダイナミック物質フローモデル解析
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17J05298
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
武山 健太郎 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 資源循環 / 鉄鋼材 / 合金元素 / マテリアルフロー分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度においては、主に既存の動的マテリアルフロー分析モデルであるMaTraceモデルを基にスクラップのリサイクルフローの精緻化および製品およびスクラップとして輸出されるフローの拡張を行った。MaTraceモデルは産業全体を網羅したマテリアルフロー分析が可能なモデルであり、各種製品の寿命や資源循環に伴う諸歩留まりを考慮しているため時間経過に伴う素材の蓄積状況の変化を分析可能である。しかし、ボトムアップ型のマテリアルフロー分析において把握されているスクラップの区分の違いによるリサイクルフローの差異や国外への輸出フローが考慮されていなかった。国内の統計情報を利用しスクラップフローの分割を行うことでより精緻な国内フローの把握が可能とし、輸出フローを分離する事によって国内において循環・蓄積する資源量の把握が可能となる。 本研究において拡張を行ったモデルを用いて、単年に生産された製品に使用されている鉄鋼材およびそれに随伴する合金元素であるニッケルおよびクロムの製品への蓄積状況の時系列変化を明らかにした。輸出される製品およびスクラップに蓄積する割合が時間経過と共に増加していくため、国外へのフロー、特にスクラップの輸出システムにおいて合金元素、特に輸出の影響の大きいニッケルをより国内に残すようなシステムの構築が望まれる。また、国内の資源循環において様々な散逸が生じていることが明らかになったため、スクラップの水平リサイクルをはじめとする国内の資源循環システムの構築が必要であるという知見が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
修士課程時から行ってきた動的マテリアルフロー解析モデルの拡張およびそれを用いた鉄鋼材に随伴する合金元素のフロー解析研究を進めている。国内のスクラップリサイクルフローおよび製品・スクラップの輸出入について中心に精緻化を行い、構築したモデルを使用して将来において国内において利用可能な地上資源であるスクラップの発生量およびその発生形態の推定を行っている。しかし、輸出入を考慮したうえで国内に蓄積される資源量を推計するためには貿易構造の精緻な理解が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
モデルにおける物質フローの精緻化を行うためには輸出入される資源のフローのより精緻な理解およびどのようなスクラップが海外輸出に向かっているのかという点について理解を深める必要がある。この点については次年度に廃製品の解体および再資源化プロセスについての実地調査や文献調査等を進めることによって補完しつつ研究を進める予定である。
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Research Products
(4 results)