2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J06162
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平野 央人 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 構造生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究員はキネトプラスト類のミトコンドリアで行われるガイドRNA依存的なRNA編集の分子機構の解明のために、ガイドRNA結合に関わる超分子複合体MRB1のサブ複合体の中で、ガイドRNAと標的RNAの結合に関わる複合体GRBCの構造解析に取り組んできた。本研究ではGRBC複合体を精製し、ガイドRNAとターゲットRNAを加えたのちにゲルろ過クロマトグラフィーを行うことによってGRBC-ガイドRNA-ターゲットRNA三者複合体を再構成し、クライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析を行うことによって構造解析を目指している。そのためにはGRBCタンパク質を細胞内で大量発現させ、高純度に精製する必要があり、本年度は発現系の構築を中心に研究を進めた。GRBCは7つのタンパク質(GRBC1-7)からなる複合体である。GRBC1-7それぞれの遺伝子のN末端に可溶性と安定性向上のためにSUMOタンパク質を付加した状態でpETベクターにクローニングした。SUMOタンパク質と目的タンパク質との間にはタグ切断のためにTEVプロテアーゼ認識配列を付加した。このHis-SUMO-GRBCベクターを用いて発現チェックを行った結果、多少の狭雑は認められたもののそれぞれのタンパク質の発現を確認した。また、ニッケルアフィニティークロマトグラフィーのためのヒスチジンタグの位置を検討した結果、それぞれN末端にタグを付加するのが最適であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究のターゲットの不安定性のため、当初の予定からは遅れて研究進捗は発現系の構築に止まっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は予定通りニッケルアフィニティーカラム、陽イオン交換カラム、ゲルろ過カラムを用いて精製し、GRBC-ガイドRNA-標的RNA複合体をゲルろ過カラムを用いて精製したのちにクライオ電子顕微鏡による単粒子解析を行う。
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