2018 Fiscal Year Annual Research Report
足場周辺状況に応じた歩行生成と即時反応制御に基づくヒューマノイドの作業実現の研究
Project/Area Number |
17J06470
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小椎尾 侑多 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
|
Keywords | ヒューマノイド / 二足歩行 / バランス制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度は外乱を受けた際にも転倒を回避するための即時反応制御に関する研究を行った.しかし,人間と同様,いかなる場合にも予想外の外力に対応できるわけではなく,状況によっては転倒は避けられない.そこで,本年度は転倒時にロボットの破損を防ぐための脚型ロボット用衝撃緩衝外装の開発を行った. また,前年度開発した外乱適応制御のさらなる改良を行った.外乱に応じて(i)足平内の Zero Moment Point 操作,(ii)着地位置修正,(iii)着地時間修正,(iv)角運動量制御,(v)転倒判定,を統一的に扱える手法を提案した.これにより,対応可能な外乱の大きさが拡大し,土の上でも上半身運動を巧みに使ってバランスを取ることにより歩行が可能となった.また,本手法は転倒検知も歩行安定化制御の延長として扱うことができる.転倒動作を行うためには,転倒動作へ十分遷移できるよう早い検知が求められる.一方,早すぎる転倒検知は歩行性能を悪化させる.提案手法による転倒検知は,今後複数歩の踏み出しで安定状態に復帰可能かを即座に判定することが可能である.その転倒判定および転倒動作をロボット実機に適用することで,本研究の目標の一つであった屋外でのテザーレス移動実験を行うことができ,より実践的な実験へ取り組めるようになったといえる. 踏み出しだけでなく,地面以外との環境と接触することで転倒およびロボットへのダメージを防ぐこともできる.本年度は,近くに壁がある場合に,咄嗟に壁に手をつくことによる転倒制御に取り組んだ.転倒可能性検知後,静力学的つり合いが取れる壁面上の接地点を逆運動学計算を通してリアルタイムに求め,壁に手をつく動作が行えることをシミュレーションにより確認した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度予定していた,外乱に応じた着地時間の変更や上半身の揺動,および咄嗟に壁に手をつくような全身即時反応動作への拡張が行えた.また,テザーレスでの屋外実験も行えたため,進捗状況はおおむね順調であるといえる.
|
Strategy for Future Research Activity |
来年度は,ロボットがより多様な環境で行動できるよう視覚情報に基づいた安定化制御の開発を行う.また,作業システムの構築を行い,本研究の目的である外乱の予測が困難な環境における自律作業実現の検証実験を行う.
|
Research Products
(2 results)