2018 Fiscal Year Annual Research Report
化合物ライブラリーを利用した新規肺高血圧症治療薬の開発
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17J06512
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
黒澤 亮 東北大学, 医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | セラストラマイシン / 肺動脈性肺高血圧症 / 細胞増殖抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、東北大学化合物ライブラリーを利用し肺動脈性肺高血圧症 (PAH) に有効な新しい化合物celsatramycin (CEL) を発見した。PAHの原因の一つである肺動脈平滑筋細胞 (PASMC) の増殖を抑制するという全く新しい機序による治療薬として更なる検討を行い臨床応用を目指した。具体的には、PAH患者由来のPASMCを用いたin vitroでのCEL刺激実験、CELを投与したin vivoでの肺高血圧モデルマウスの肺検体、血漿検体等を用いた蛋白解析、遺伝子発現解析、組織解析等を行い、作用機序を明らかにした。またCELは既に24種類の誘導体が東北大学の研究室に存在するが、最適化研究としてより有効で副作用の少ない誘導体を選び出した。セラストラマイシンの機序についてさらに、ZFC3H1というzinc finger proteinに直接結合することから、様々なシグナル経路に影響を与えることが示された。肺高血圧モデル動物を用いた実験では、右室収縮気圧だけでなく、肺動脈圧の測定も行い、CELの効果を確認した。最終的には臨床応用を目的としているため、動物レベルでの副作用についても検討を行い、CEL投与ラットでの血液検査から、肝毒性、腎毒性などないことを確認した。さらに、ADMEの検討を行い、毒性、選択性、溶解性、膜透過性、血中での安定性などをAMEDと連携して検討した。これまでの結果を踏まえ、将来的には企業と連携し、高血圧症の新規治療薬としての臨床試験、製品化を目指したい。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)