2017 Fiscal Year Annual Research Report
水あるいはアルコール類を主廃棄物とするRitter型C-Hアミノ化反応の開発
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17J06537
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
長澤 圭倫 岐阜薬科大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 光酸化反応 / 新規有機過酸化物 / 過酸化水素尿素 / 臭素酸化物 / C-Hヘテロ原子導入反応 / モノヒドロペルオキシド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究テーマである「水あるいはアルコール類を主廃棄物とするRitter型C-Hアミノ化反応の開発」は、強力な酸化能が期待できる臭素酸化物を触媒的に発生させ、これを単純な炭素-水素結合へのヘテロ原子導入反応に応用しようとするものである。始めに私は、申請内容に記載した作業仮説に基づき、種々のカチオン性臭素触媒に対し、過酸化物試薬の中でも高濃度かつ取り扱いが容易な過酸化水素尿素を加え、反応条件の検討を行った。その結果、酸化反応がわずかながら進行することが明らかとなった。 そこで、更なる反応性の向上を期待し、光照射を反応条件に加え検討を行った。その結果、酸化体の収率は劇的に増加し、さらに主生成物として対応するヒドロペルオキシドが得られることが明らかとなった。有機過酸化物は抗マラリアや抗ガン作用を有する化合物として合成や応用が期待されている化合物である。しかし、不安定な酸素-酸素結合を有するためその合成は一般的に困難である。 以上の背景から私は、本研究の検討から得られたカチオン性臭素触媒と過酸化水素、光を利用することにより、新規炭素-水素ヒドロペルオキシ化反応を開発できるのではないかと考え、最適条件の調査を行った。その結果、良好な収率及び選択性で様々なモノヒドロペルオキシドを得る条件を見出した。得られたモノヒドロペルオキシドは、有機リン化合物等の還元剤によりワンポットでアルコールへと変換できるため、そこからRitter反応を行えば本研究の目的である窒素原子の導入も可能である。さらに比較対照実験の結果から、臭素触媒と過酸化水素によって得られる臭素酸化物が光触媒として働き、本反応を引き起こしていることが示唆された。本研究により得られた知見はヒドロペルオキシ基を含む医薬品及び酸化剤等の開発に大きく寄与できるものと考えている。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(1 results)