2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J06812
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木村 皐史 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
|
Keywords | マントルの熱状態 / オフィオライトパルス / スラブ断裂モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
顕生代初期のマントルの熱状態・ダイナミクスを明らかにすることを目的に、顕生代初期のオフィオライトパルスを対象とした研究を進め、その成果を国際誌に採択させつつ、さらに研究を深めた一年であった。新たなデータを出してはいないが、これまで蓄積した早池峰-宮守オフィオライト中の超苦鉄質岩脈における本研究の蓄積データを不確定性の評価も含めて詳細に検討することで、顕生代初期のマントルの熱状態を誤差も含めて推定することに成功した。さらに~170 km 以深からの枯渇したマントルの受動的上昇を明らかにすることで 、顕生代初期東北日本弧におけるスラブ断裂の発生を実証することに成功した。希土類元素を用いた溶融条件の推定手法を開発し、それを同オフィオライト中の超苦鉄質集積岩体に適用することで、スラブ断裂のダイナミクスの変遷を明らかにした。さらに同手法を世界のオフィオライトに適用することで、スラブ断裂によるオフィオライト形成がグローバルに生じていたことが明らかとなった。これらの結果を統合することで、顕生代初期オフィオライトパルスの成因がゴンドワナ超大陸形成に伴って頻発したスラブ断裂であり、現在とほぼ同じ熱状態のアセノスフェアの減圧溶融がグローバルに多発していたことが世界で初めて提唱された(スラブ断裂モデル)。これまでスーパープルームモデルで説明されてきた他のオフィオライトパルスの成因や、ridge subduction モデルで説明されてきた SSZ オフィオライトの形成メカニズムにも、本モデルが適用できる可能性がある。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)