2018 Fiscal Year Annual Research Report
「日中身装文化の交流史ー日清戦争から第二次世界大戦までー」
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17J07085
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
劉 玲芳 大阪大学, 言語文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 身装文化 / 日中文化交流 / 中国人留学生 / 学生服 / 東洋髻 / 身装観 / 東遊日記 / 中国服 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度、博士課程の三年間の研究成果をもとに、日中双方の研究により、日清戦争から第二次世界大戦までの間の日中服装交流史をまとめることができた。具体的な内容は下記のようになる。 本研究では、19世紀の末期から20世紀の前半に至るまで、日本と中国の間において、相手国の身装文化に対し互いにどのように認識していたのか、また実際にどのような交流が行われていたのかについて考察した。近代東アジア視点から日中両国において、「身装」を媒介とした両国の交流を論じ、また、「他者」からの視点を導入することによって、従来とは異なる知見を提供できたと思う。さらに、東アジア内の相互影響関係を見出せたことによって、「服装の近代化=洋服」という固定的な見方を再検討すべきではないかと提案することもできるだろう。そこで、東アジア交流史の研究分野に新たな一視座を与えるとともに、従来の研究成果を更新するという意義がある。 具体的な例をあげてみよう。たとえば、博士課程の研究により、次のような研究結果がわかった。日本の近代の身装は主に洋服から影響を受けていた。その過程において、和服と洋服は、対立したり、折衷策をとったりしながら、受容されていった。しかしながら、一時的に中国服が受容されたこともあった。中国服が男性の愛用服となり、女性のファッションとして日本に現れたのである。また、日本の洋服の概念の中には、時に中国服も含まれたゆえ、当時の日本人にとって、中国服と洋服のイメージには重なるところがあったのである。 他には、今年度の研究結果は、国内外の学会やシンポジウムで口頭発表(3件)をしたり、論文(5本)を投稿したりして公開しています。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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