2019 Fiscal Year Annual Research Report
miRNAがヒストン修飾の変化を介して動脈硬化を進展させる機序の解明
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17J07088
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
東島 佳毅 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 動脈硬化 / miRNA / 炎症性遺伝子 / ヒストン修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は採用期間初年度(平成29年度)に動脈硬化に寄与する新規miRNAを複数同定した。翌平成30年度は同定した新規miRNAの標的遺伝子探索を行い、動脈硬化に寄与する新規miRNAが共通してヒストン修飾酵素を標的とすることを見出した。最終年度となる令和元年度は、これまでの研究で見出したヒストン修飾酵素の血管内皮細胞における機能について、生化学および薬理学的手法を用いてより詳細に解析を行った。その結果、正常時の血管内皮細胞ではヒストン修飾酵素が協調的に働き炎症性遺伝子の発現を抑制していること、またこれらヒストン修飾酵素による遺伝子発現抑制機構の破綻が炎症性遺伝子の転写活性化および動脈硬化初期病巣形成に関与する可能性が示唆された。現在、ヘテロ二本鎖核酸と呼ばれる新規人工機能核酸を用いて、血管内皮細胞特異的にヒストン修飾酵素の発現を制御する手法の開発に取り組んでおり、血管内細胞特異的に発現するCD31やVE-Cadherinに対する抗体をヘテロ二本鎖核酸に結合させることで、血管内細胞特異的なヘテロ二本鎖核酸の輸送を試みている。in vitroおよび野生型マウスにおいて血管内皮細胞特異的なヘテロ二本鎖核酸の輸送を確認した後、最終的には動脈硬化モデルであるApoE欠損マウスにヘテロ二本鎖核酸を投与し血管内細胞特異的にヒストン修飾酵素の発現を制御することで、実際の生体においてヒストン修飾酵素が動脈硬化の発症および進展に関与するかどうかについて検討する予定である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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