2018 Fiscal Year Annual Research Report
Anomalous Heating of High Dense Fusion Plasma with Crossing Fast Electron Beams
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17J07212
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小島 完興 京都大学, 化学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | レーザープラズマ相互作用 / 特性X線 / プラズマ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度に大阪大学のLFEXレーザーで行った対向高速電子流による高密度プラズマの加熱実験に関する投稿論文の執筆と並行して、京都大学の高繰返し小型レーザーを用いてプラズマ温度の時間分解計測を目的とした特性X線の高速時間分解計測器の設計ならびに要素の原理実証を行った。 特性X線(Ka線、He-a線など)分光は、加熱されたバルクプラズマ温度ならびに加熱領域における高速電子の有無を知るための有効な手段である。高強度レーザーによって加熱されたプラズマから放射された特性X線分光では、一般にKa線が高密度・低温のプラズマ中を高速電子が伝搬した際に、He-a線は低密度のプラズマが高温に加熱された際に放射されるとそれぞれ考えられており、そのため特性X線スペクトルに含まれる個々のラインはそれぞれ空間的に異なるプラズアの密度・温度情報を与える。一方で、特性X線分光は検出部に時間分解能を持たせない限り、プラズマの情報を時間方向に積算する。この特性は対向高速電子流により生じると予測している加熱された高密度プラズマからの放射される特性X線と、ターゲットのごく表層の低密度・高温のプラズマからの放射される特性X線の識別を困難にする。 本研究では特性X線の時間分解計測に半導体のキャリア生成起因による屈折率の超高速変化を利用した。半導体表面には鏡面となる銅の蒸着層を設け、その上に10umピッチの空間マスクを準備する。X線が入射すると空間マスクによりX線強度が部分的に減衰し、異なる密度で電子・正孔対を作ることで周期的な屈折率を変化を作り出し、赤外光に対して透過型の回折格子として働き、回折光を発生させる。GaAsを用いた実験では、半導体表面の反射率変化は立ち上がりは200 fs程度の高速な応答を示し、半導体素子(GaAs)が特性X線の高時間分解計測を実現のための検出部として有効であることが確認出来た。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(3 results)