2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J07902
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
今井 啓之 山口大学, 連合獣医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 胚性幹細胞 / 倍数性 / 多倍体 / 4倍体 / 分化誘導 / キメラ胚 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス胚性幹(ES)細胞の倍数性変動が、キメラ胚の組織型性能への分化能に対して与える影響を明らかにし、ゲノム量が倍加した哺乳類細胞の特性を解明することを目的とした。実験計画として、マウス4倍体ES細胞を用いたキメラ胚組織におけるin vivo解析および4倍体ES細胞の分化誘導によるin vitro解析を構築した。 これらの実験と並行し、マウス初期胚の倍数性を複数回操作することで、4倍体に加えて8倍体および16倍体胚の作出に成功した。4倍体胚からはES細胞が得られたものの、8倍体および16倍体胚からは得られなかった。これらの多倍体胚の初期胚特異的マーカーの発現を解析したところ、16倍体胚においては内部細胞塊が形成されないことがわかった。16倍体胚を構成する細胞数が極めて少数である点に着目して、複数の16倍体胚を接着培養して集合16倍体胚の作出を行ったところ、単独胚では形成されなかった内部細胞塊が誘導されることがわかった。 続いて、GFP発現マウス4倍体ES細胞を用いてキメラ胚の作出を行った。その結果、胚盤胞においてほぼ全ての内部細胞塊にGFP陽性細胞が認められ、12.5日齢において胚組織全体および卵黄嚢においてGFPの蛍光が観察されたことから、倍数性の変動に関わらず胎子組織への寄与能を有することが明らかとなった。 また、in vitroにおける分化誘導実験を行うにあたり、簡便に分化誘導が可能である神経細胞系譜および骨細胞系譜に焦点を当てた。その結果、神経細胞系譜への分化では、細胞コロニーから伸長する神経突起様構造が観察され、骨細胞系譜への分化では、フォンコッサ染色およびアリザリンレッド染色陽性のコロニーが出現した。以上よりin vitroにおける分化能を有することが明らかとなった。 以上のことからマウス初期胚およびES細胞は、倍数性の変動に対して高い可塑性をもつことが明らかとなった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(5 results)