2017 Fiscal Year Annual Research Report
Milnor invariants of clover links
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17J08186
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
和田 康載 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | ミルナー不変量 / クローバー絡み目 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,クローバー絡み目の辺ホモトピー分類を与えることである.分類を与える手段としてクローバー絡み目のミルナー不変量を用いる.ここで,n葉クローバー絡み目のミルナー不変量とは,n以下の自然数を項にもつ数列に対して定義される不変量である.解決すべき問題は,クローバー絡み目のミルナー不変量が辺ホモトピー完全不変量であることを示すことである. この問題を解決する為に当該年度(平成29年度)は研究計画に従い,クローバー絡み目に対するミルナー不変量の辺ホモトピー不変性を示すことに取り組んだ.数列Iに対して,r(I)をIの中に同じ数が現れる回数の最大値とする.例えば,r(1323221)=3である.当該年度の成果として次の結果を得た.「r(I)=mである数列Iに対して,クローバー絡み目のミルナー不変量は自己C_m同値不変量である.」特にm=1の場合は自己C_1同値は辺ホモトピー同値であるので,上記の結果の系として次が成り立つ.「r(I)=1である,すなわち項に繰り返しがない数列Iに対して,クローバー絡み目のミルナー不変量は辺ホモトピー不変量である.」 当該年度は,新たに3編の査読付き共著論文が国際雑誌に掲載された.その他,国内の4つの研究集会(東京,大阪,名古屋,大阪)において本研究に関連する招待講演を行った.また,日本数学会2017年度秋季総合分科会(山形)においても講演を行った.さらに,米国と仏国に2週間程度ずつ滞在し,その間に米国では南アラバマ大学と南フロリダ大学,仏国ではグルノーブル・アルプ大学フーリエ研究所に訪問し,各大学の研究者との研究交流および本研究に関連する招待講演を3度行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通りに,当該年度に掲げた目標を達成することができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
クローバー絡み目のミルナー不変量が,辺ホモトピー完全不変量であることを示すことに取り組む.
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