2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J08192
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
王 梓 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | muscle atrophy / WISH on zebrafish / RNAseq analysis |
Outline of Annual Research Achievements |
先行研究より、麻酔処理による運動抑制(廃用性筋萎縮モデル)、宇宙滞在(廃用性筋萎縮モデル)、及び加齢(サーコペニアモデル)したゼブラフィッシュ成魚の骨格筋を用いて、それぞれ次世代シークエンサーによるトランスクリプトーム解析を実施済みである。本研究の最初には、ゼブラフィッシュ稚魚を運動抑制させることにより、稚魚の廃用性筋萎縮モデルを作成して、成魚のRNAseqのデータと合わせて、筋萎縮に関わり、そして機能を抑制しても発生には影響しないような遺伝子を探す実験を行なっていた。しかし、qPCRやwhole-mount in situ hybridizationなどの遺伝子発現量と発現パターンを調べる方法により解析した結果、発生途上の魚は変化が速く、発生ステージごとに発現する遺伝子、及び遺伝子の発現量と発現パターンが大きく変動するため、私が麻酔処理により運動抑制させた稚魚に関して、廃用性筋萎縮が生じたとは判断しづらかった。麻酔薬処理では稚魚の運動が完全に抑制されていないため、他に運動を抑制する方法として、私はlow meltingのアガロースゲルにより固定した稚魚のRNAseqの解析を行った。また、無重力状態を模擬できると言われている機械を用いて模擬無重力下で飼育した稚魚のRNAseqの解析も行った。それらの結果を成魚のRNAseqデータと合わせて解析し、筋萎縮に関わり、そして機能を抑制しても発生には影響しないような遺伝子をいつくか絞って同定した。現在はそれら遺伝子のknock out fishを作製中である。 他の筋萎縮誘導実験として、マウス骨格筋の培養細胞を用いてRapamycinなどの既知の筋萎縮に関連する遺伝子パスウェイが影響される薬剤の処理も行った。まずは細胞で各薬剤処理により筋繊維、及びミトコンドリアやオートファジーへの影響を解析した後に、また稚魚で再現しようと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の最初には、ゼブラフィッシュの稚魚を3日間運動抑制させることにより、稚魚の廃用性筋萎縮モデルを作成しようとした。qPCRやwhole-mount in situ hybridizationなどの遺伝子発現量と発現パターンを調べる方法により解析した結果、発生途上の魚は変化が速く、発生ステージごとに発現する遺伝子、及び遺伝子の発現量と発現パターンが大きく変動するため、私が3日間麻酔処理により運動抑制させた稚魚に関して、廃用性筋萎縮が生じたとは判断しづらかった。 そこで、他に運動を抑制する方法として、私はlow meltingのアガロースゲルにより固定した稚魚のRNAseqの解析を行った。また、理論上に宇宙滞在の無重力状態を模擬できると言われている機械を用いて模擬無重力下で飼育した稚魚のRNAseqの解析も行った。それらの結果を成魚のRNAseqデータと合わせて解析し、筋萎縮に関わり、そして機能を抑制しても発生には影響しないような遺伝子をいつくか絞って同定した。現在はそれらの遺伝子のknock out fishを作製中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画として、作製した6つのKO fishをしっかり育ち、phenotypeや遺伝子の発現変動などの解析を行う。KO fishは血管がGFP,筋繊維がRFPの蛍光タンパクで標識されたtransgenic fishで作製されているため、それらの個体を用いて廃用性筋萎縮誘導や、骨格筋発達あるいは筋発達抑制時に血管および筋肉などへの影響をタイムラプス撮影により経時的に観察する。また標的遺伝子の欠損が、運動抑制の際に筋萎縮・筋発達への影響を検討することにより機能解析もできると考えられる。以上の標的遺伝子の機能解析より、廃用性筋萎縮と骨格筋発達で共通に関わる新たな制御因子を見つけ、筋萎縮と筋発達の制御機構においてどのような機能を有するか明らかにする。
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Research Products
(1 results)