2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J08537
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
西尾 悠子 早稲田大学, 文学学術院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 東ドイツ / 西ドイツ / ドイツ語圏文学 / 戦後文学 / ジークフリート・レンツ / 再統一 / 東部ドイツ / 故郷 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、昨年度に引き続き東部ドイツ文学の作品精読および関連する二次文献の収集を進めた。冷戦期に執筆されたウーヴェ・ヨーンゾンの長編小説『記念の日々』(1970, 1971, 1973, 1983)、ジークフリート・レンツの長編小説『郷土博物館』(1978)およびドイツ再統一後に書かれたユーリー・ツェーの長編小説『ウンターロイテン』(2016)に焦点を当て、ドイツ再統一前後に発表された文学作品の比較考察を行った。 2018年9月4日~23日にかけてドイツ・ベルリンに渡航し、ベルリン州立図書館およびベルリン自由大学図書館にて二次文献の調査と収集を行った。昨年度の調査結果を踏まえ、新たに必要となった東部ドイツに関連する論文など、日本では入手が困難な文献の収集に努めた。調査の成果として、昨年度3月に投稿し、今年度7月に採択が決まったドイツ語論文「Heimatlich unheimlich. Das "Un-heimatliche" in Siegfired Lenz’ Roman "Heimatmuseum"」の修正を行った。本論文は9月末に再度投稿し、2019年度以降に刊行される予定である。ベルリン滞在中にロストックへ赴き、ロストック大学のホルガー・ヘルビッヒ教授と研究の打ち合わせも行った。 また、数年に一度アジアにて開催される大規模な国際学会アジア・ゲルマニスト会議(札幌、2019年8月26日~8月29日開催)に『記念の日々』における客人(Gast)のモチーフに関する口頭発表を申請し、受理された。 本研究計画を通じて得られた着想をもとに、方言文学をはじめ戦前の東部ドイツ文学(19世紀後半~1945年)の変遷を明らかにするとともに、東部ドイツという文学的トポスの形成と変遷を同地域における歴史的・政治的・社会的・文化的な視点から捉え、その行方を追うことを今後の課題とする。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(1 results)