2018 Fiscal Year Annual Research Report
政治経済情勢の変化と社会階層別の教育格差-民主化するミャンマーを事例に-
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17J08751
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
吉田 夏帆 関西学院大学, 国際学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 国際教育開発 / ミャンマー連邦共和国 / 修学軌跡 / Socio-economic status / 教育格差 / 社会経済発展 |
Outline of Annual Research Achievements |
採用1年目である昨年度は、研究対象国のミャンマー連邦共和国の国立大学へ9ヶ月間留学し、ヤンゴン管区域およびモン州において現地調査を実施した。そして、主に学校記録データや、個々の子どもたちの留年や退学に至った理由ならびに個別の家庭背景に関する情報などの収集を行った。 採用2年目である平成30年度は、上記で示した採用初年度の活動をベースとし、主に、(1)データベースの構築、(2)本研究課題の初等教育段階における分析、(3)学会や研究会における研究成果の発表、(4)書籍の執筆およびその出版、(5)英語論文の執筆およびその投稿などを行った。 (1)については、本研究課題の遂行に必要となるデータの入力は、おおよそ完了させることができた。(2)については、平成30年度は、主に本研究課題の初等教育段階を中心に、ヤンゴン管区域およびモン州の対象校における分析対象の子どもたちの修学状況の推移に関して分析を進めた。その結果、Socio-economic status(SES)が高いグループでは社会経済の状況に関わらず修学状況は一貫して良好であったが、SESの低いグループでは、社会経済が悪化すると修学状況も同様に悪化するといった傾向などが明らかとなった。(3)については、主に上記の(2)で得られた研究成果を、国内で開催された4つの学会および研究会にて発表した。(4)については、主に上記の(2)で得られた研究成果の一部を、書籍の一章分として取りまとめて公表した。(5)については、主に上記の(2)で得られた研究成果の一部を英語論文として取りまとめ、現在それを国際ジャーナルへ投稿している段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度の現地長期滞在によるフィールド調査で収集したデータを基に、今年度は、主に、(1)データベースの構築、(2)本研究課題の初等教育段階を中心とした分析、(3)学会や研究会における研究成果の発表、(4)研究成果の書籍化(学術書の一章分)および論文化を行った。とりわけ(1)については、本研究課題で取り扱うデータは個々人の修学状況を示した縦断的データであり、かつその数も数万人分と膨大であったことなどから、そのデータベースの構築や分析作業には予定より少し時間を要したものの、おおよそ完了させることができた。 したがって、上記の通り本研究課題の進展が伺えたため、現在までの進捗状況を「おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
論文執筆に必要となるデータはほぼ収集し終えているため、採用最終年度である次年度(令和元年度)には、論文執筆過程で必要となった若干の補足情報のみ、夏季頃に短期間の調査を実施して収集できればと考えている。また、ヤンゴン管区域およびモン州の対象校における中等教育段階の分析も進め、本研究課題をより一層進展させる。加えて、論文投稿や学会発表等も積極的に行い、その研究成果を広く公表できるよう努めていきたい。
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Research Products
(4 results)