2017 Fiscal Year Annual Research Report
Transnasal delivery of peptide agonist specific to neuromedin U receptor 2 to the brain for the treatment of obesity
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17J08899
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
田中 晶子 京都薬科大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 薬学 / 薬剤学 / ドラッグデリバリー / 脳内薬物送達 / 肥満 / 鼻腔内投与 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、ニューロメジン誘導体 CPN-116(CPN)を効率よく脳内に送達する戦略として鼻腔内投与に注目し、鼻腔内投与後の CPN の吸収・体内動態、中枢移行性及び薬理効果について評価した。はじめに、CPN の安定性を評価した結果、CPN は血清中で速やかに分解されるが、CSF 中では分解が遅く、血液を介さず直接脳へ CPN を送達させることが有利であることが示唆された。次に、CPN の脳移行性を評価したところ、血中濃度に対する脳内濃度の比は腹腔内、静脈内投与群と比較して鼻腔内投与群で高く、部位としては嗅球で最も高いことが明らかになった。本知見より、CPN は鼻腔内投与により脳内へと効率よく送達できる可能性が示唆された。CPN 鼻腔内投与群の体重増加は、腹腔内、静脈内投与群と比較して有意に抑制され、その抑制の程度は投与量に依存した。また、肥満モデルマウスを用いた検討においても CPN 鼻腔内投与群で体重増加の抑制傾向が観察された。以上より、CPN の鼻腔内投与の有用性を薬理効果においても確認できた。そこで、体重増加の抑制が中枢作用を介していることを確認するために、血中 corticosterone (CCS) 値を評価した。CPN 濃度は鼻腔内、静脈内投与群でほぼ同程度であった。一方、CCS 濃度は、CPN 鼻腔内投与群で最も高い値を示した。以上より、鼻腔内投与された CPN は脳へと送達され、NMUR2 を介した中枢作用により薬理効果を示すことが示唆された。さらに、体内動態評価では、静脈内投与、鼻腔内投与ともに投与 60 分後には血中からほぼ消失したが、CPN の鼻腔内投与時のbioavailability (BA) は約 25% と予想より高い値を示した。以上、CPN は鼻腔内投与により、効率的に脳内へ送達され、肥満治療薬として臨床応用可能であることが示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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