2018 Fiscal Year Annual Research Report
近代日本におけるサドマゾヒズムの歴史的・思想史的研究
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17J09381
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Research Institution | International Research Center for Japanese Studies |
Principal Investigator |
河原 梓水 国際日本文化研究センター, 研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | サドマゾヒズム / サディズム / マゾヒズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本におけるサドマゾヒズム概念の受容期に関する歴史的・思想史的研究である。本年度は、社会心理学における暴力論を検討しつつ、フィールドワークを行なった。 今年度も、ドイツ国ベルリン市・ベルリン自由大学東アジア研究所を拠点として研究活動を行ない、論文1本、解説記事1本の執筆、1度の国際会議での発表、2度の招待講演を行った。 文献の収集・検討に加えて、ベルリン市およびその近郊における、性的マイノリティーに関する史跡や博物館の調査・見学、同市に所在するSMスタジオ、愛好者コミュニティサークルにおけるフィールドワーク、プロのドミナトリクスとして活動しているSM愛好家へのインタビュー調査などを行った。これらの調査において、日独において性的マイノリティーが置かれた歴史的状況の相違を確認するとともに、現代SMカルチャーのSNSにおける展開、安全性のためのガイドラインに対する様々な考え方、ヨーロッパ全体におよぶ愛好家のコミュニティーのあり方、そしてドイツにおけるLGBTIQの社会的受容についての知見を得、日本の歴史的状況の相対化を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に予定していた研究計画をおおむね実施完了した上で、新たなフィールドワークを実施することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も研究計画に従い研究を進める。年度前半は引き続きベルリン自由大学を拠点として、文献調査およびフィールドワークを行なう。後半は日本に戻り、日本に所在する資料の収集・検討と論文執筆を行なう。
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Research Products
(5 results)