2018 Fiscal Year Annual Research Report
動的不斉ナノ空間の遠隔制御を可能にする刺激応答性のペプチド含有超分子の創成と応用
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17J09409
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
間宮 文彦 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | マクロサイクル / 面性キラリティ / らせんペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに得られた知見をもとに、アキラルなアミノ酸残基のみからなる光学不活性な動的らせんペプチド鎖とキラル分子との非共有結合を介した階層的なキラル情報の伝達に由来する動的な面性キラリティを有するマクロサイクルの不斉遠隔制御を目指し、ゲストと相互作用が可能な官能基を側鎖に有するアキラルなアミノ酸残基を組み込んだらせんペプチド鎖を設計し、新たなマクロサイクルの合成を行った。まず、らせん形成性の高いアキラルなアミノ酸残基と、キラルなゲスト分子と相互作用が可能なピペリジン環を側鎖に有するアキラルなアミノ酸残基を導入した光学不活性ならせんペプチド鎖を設計・合成し、このらせんペプチド鎖をマクロサイクルの構成要素となるジサリチルアルデヒド誘導体に導入した。Ni(II)錯体存在下、o-フェニレンジアミンとの自己組織化を利用して、マクロサイクルの合成を試み、MALDI-TOF-MS測定により、目的とするマクロサイクルが生成していることを確認した。 さらに、マクロサイクル骨格のキラリティを起点とする階層的なキラル情報伝達の検討を行うために、光学活性な面性キラリティを有するマクロサイクル骨格にアキラルなアミノ酸残基からなるらせんペプチド鎖を導入した新規マクロサイクルの合成も行い、らせんペプチド鎖の一方向巻きのらせん誘起とその巻方向制御が可能であるか検討した。 これらの成果は、今後、らせんペプチド鎖の構造転移やマクロサイクルの構造変換に由来する不斉触媒能やキラル認識能の可逆的なスイッチングが可能な機能性人工チャネルの創製において非常に重要な知見であると考えられる。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)