2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J09589
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
佐用 かなえ 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 骨髄 / 三次元培養 / ケモカイン / 炎症応答 / 遊走 / 毒性評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、(1)ケモカインを用いた骨髄細胞の遊走の観察および、(2)毒性評価に向けた肝細胞と免疫細胞の3次元共培養凝集体の作製に取り組んだ。 (1)では、マウス骨髄細胞をメチルセルロース(MC)培地内で組織化し、凝集後の細胞挙動について経時観察を行なった。この時、MC培地内にケモカインの一種であるCXCL2を混合した条件では、培養6時間後にケモカインに応答した細胞遊走および炎症応答時に生体内で観察される好中球の群れ(swarming)が観察された。また骨髄細胞の遊走エリアはCXCL2の濃度依存的に拡大すること、濃度勾配に応じて吐出方向へ遊走することを確認した。これらの現象を応用し、未知の薬物を暴露した培地上清を添加することで炎症評価への応用が期待される。 (2)では、薬剤投与によって生じる障害や免疫細胞による炎症応答を想定し肝細胞と免疫細胞を組み合わせた共培養肝組織モデルの構築行なった。肝細胞(Hep G2細胞)と肝組織内に常駐するクッパー細胞(PMA処理を行ったTHP-1細胞)を用いた。肝組織内の環境を模倣するために、Hep G2細胞とTHP-1細胞を通常状態の1:0.1と炎症状態の1:0.4の割合で共培養し、一般的な3次元培養法である96 well U Bottomプレートを用いた方法、ハンギングドロップ(HD)法とMC培地を用いた方法を用いて三次元組織化を試みた。Hep G2細胞のみの条件ではどの凝集方法においても凝集および組織化を確認した。THP-1を共培養した条件では、MC培地、96 well U Bottomプレートでは組織化することを確認したが、HD法では組織化が確認されなかった。今後は作製した共培養肝組織モデルを応用し、薬剤や障害を与え炎症を引き起こした三次元培養モデルを用いた毒物評価試験や(1)でみられた炎症応答と組み合わせた炎症応答モデルの構築を目指す。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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