2019 Fiscal Year Annual Research Report
新規ChIP-seq法及び関連手法の開発による転写制御因子の機能解析
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17J09723
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉田 英樹 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 特任助教
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 転写制御因子 / ChIP-seq / プロトプラスト |
Outline of Annual Research Achievements |
bZIP型転写因子の1つであるOsFD1は花成ホルモン・フロリゲンとして機能する転写制御因子Hd3aと茎頂分裂組織において結合し、下流遺伝子の発現を制御することでvegetative phaseからreproductive phaseへのtransitionを制御していることが知られている。しかしながら、OsFD1の下流遺伝子についての知見は乏しく、花成調節以外の機能についてはほとんど知られていない。本研究では、新たに開発した簡便なChIP-seq法を用いて、イネゲノム上のOsFD1結合領域を網羅的に解析することに成功した。その結果得られた多数の下流遺伝子候補の中には、イネにおいて葉や根など様々な器官のサイズの調節に関わる植物ホルモンであるブラシノステロイドの合成酵素であるD2などの関連遺伝子が見つかり、さらにジャスモン酸合成に関わる遺伝子も下流遺伝子候補として検出されていた。Gene targeting法により作出されたosfd1変異体の表現型を観察した結果、半矮性や穎花の開閉の異常などのブラシノステロイドまたはジャスモン酸シグナル伝達に異常がある変異体に特徴的な表現型が見られた。以上の結果から、イネ植物体内でOsFD1は花成シグナルの制御だけでなく、ブラシノステロイド・ジャスモン酸関連遺伝子の発現を制御することによって、これらの植物ホルモンシグナル伝達の調節を担い、様々な器官の成長制御に関わっていることが示された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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