2019 Fiscal Year Annual Research Report
The Production of Locality in Refugee Camps
Project/Area Number |
17J09937
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村橋 勲 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
|
Keywords | 難民 / 平和構築 / 帰属意識 / 南スーダン / ケニア / アーカイブ映像 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、周辺国に離散した南スーダン難民が、難民キャンプでいかにローカリティを生産し、帰属意識を形成しているかを明らかにすることである。 令和元年度は、スーダン及び南スーダンの政治情勢に関するワークショップへの参加、および、ケニアの南スーダン及びスーダン難民に関する難民の文化的実践とコミュニティ形成に関するフィールドワークを実施した。 6月下旬、エチオピアにおいて開催されたスーダン及び南スーダンにおける平和構築に関するワークショップに参加し、スーダンと南スーダンに関して、海外の研究者及び実務家を交えて研究交流と意見交換を行った。 8月下旬、ポーランドで開催されたIUAES2019において、ウガンダの南スーダン難民の事例をもとに、未来に向けた難民の願望と想像力に関する研究発表を行った。 9月、ケニアのカクマ難民キャンプにおいて、南スーダンのロピットとスーダンのヌバの人々を対象に、難民の記憶および歌とダンスをとおした文化的実践に関する調査研究を行った。ロピットに関しては、南スーダンの故地における土着の社会政治制度であるモニョミジの歴史に関する聞き取り調査を行った。一方、ヌバに関しては、1960年代にドイツのゲッティンゲン大学がヌバ山地に暮らす一言語集団、マサキンで撮影、制作した民族誌映像、エンサイクロペディア・シネマトグラフィカのフィルムを、現在のヌバの人々に開示するプロジェクトを通して、アーカイブ映像の返還が撮影された側の人々の集団的記憶と帰属意識の生成にどのような影響を及ぼすかを検証した。 研究成果の公表については、英文の映像付き論文1点(査読有)、和文の時事解説1点(査読有)が、オンラインと紙媒体で発行される学術雑誌に掲載された。学会発表に関しては、国際学会1回、国内学会5回を行った。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Remarks |
京大ナイロビフィールドステーションのウェブサイトは、研究者の現在の所属研究機関である東京外国語大学のHPからアクセス可能。
|
Research Products
(10 results)